2011年05月24日

蓬莱鶴(ほうらいつる)|株式会社原本店

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 175蔵目

蓬莱鶴(ほうらいつる)|株式会社原本店

広島市中区白島九軒町9-19
代表銘柄:蓬莱鶴(ほうらいつる)
創業:1805年(文化2年)6代
杜氏:蔵元杜氏(諸派)
仕込み水:中硬水
訪問日:2011/5/24

代表銘柄
蓬莱鶴 純米吟醸 奏
蓬莱鶴 純米大吟醸 生原酒

まるで大手ナショナルブランドの酒蔵のような建物。 蓬莱鶴 株式会社原本店|蔵の外観

しかし実のところこの建物は「マンション」です。
広島市の酒蔵、蓬莱鶴(ほうらいつる)は、日本で一番最初にマンションの地下で酒造りを行った酒蔵なのです。


マンションの横に回ってみました。 蓬莱鶴 株式会社原本店|玄関

どうやらこの階段を降りると酒蔵があるようです。


蓬莱鶴 株式会社原本店|入口

階段を降りるとこんな感じ。ここはまだ通路です。先に進んでいきます。


通路からでも蔵の中が観察できます。 蓬莱鶴 株式会社原本店|エントランス

「発酵・搾り室」という看板がかかっています。

この先に入口があったので中にお邪魔してみました。


蓬莱鶴(ほうらいつる)という名の酒を造る株式会社原本店は、我々の常識を超えた酒蔵です。

株式会社原本店は文化2年(1805年)、商家出身の松本屋七衛門氏によって創業した200年以上の歴史を持つ酒蔵です。

かつての酒名は「園の白露」「九星正宗」。
現在の酒名「蓬莱鶴」の由来は、かつて蔵の位置する場所から宮島の弥山(みせん)が見えていたそうで、その姿は中国の蓬莱山のようだったそうです。
中国の蓬莱山とは仙人が住む不老長寿の山であった事から「蓬莱鶴」という酒名が、大正・昭和の時代に誕生したと言われています。

蓬莱鶴は第2時大戦中は、大本営にお酒を出荷されていて商売は好調だったようです。

広島に投下された原子爆弾により蔵は焼失しますが、翌年には再建し酒造りを行っていたそうです。

その蓬莱鶴が現在の酒蔵になったのは平成7年。


写真の方は6代目蔵元の原 純さん。中央の青いテントは何でしょうか? 蓬莱鶴 株式会社原本店|蔵元
麹室でした。 蓬莱鶴 株式会社原本店|麹室

原本店は日本で一番最初にマンションの地下で醸造を行った蔵元と言われています。
最近では小規模の蔵元による四季醸造を目にする事が多くなりましたが、その先駆けとなりました。

写真の青いテントは「日本で唯一」と言われるゴアテックス素材で作った麹室です。

麹室の要点である3点(「乾燥度が保てる」「温度が保てる」「雑菌が繁殖しない」)を兼ね備えるべく、蔵元が考案たものです。

ゴアテックは空気は通しますが水は通しません。その特性を活かし水分を外には出ていきますが、中には入ってきにくいので乾燥度が保てます。 結露しない為、雑菌が繁殖しにくい。ヒーターがあるので温度は保てる。洗濯機で丸洗い出来ます。

写真は仕込み部屋です。 仕込み部屋

この小さなタンクで酒を仕込んでいます。

蓬莱鶴 株式会社原本店|醪
中を覗いてみみました。醪(もろみ)が湧いています。

私が訪問した日は5月25日です。この時期でも醪(もろみ)を見ることが出来ます。(大半の酒蔵ではこの時期には醪(もろみ)を見ることは出来ません。)


写真の機器はお酒を搾る為の道具です。 蓬莱鶴 株式会社原本店|槽場

右の装置は袋吊りを行うためのもの。
左の装置は小型の槽(ふね)です。

注目は両方の機器には足に車輪が取り付けられ移動出来るようになっている点です。

醪(もろみ)を槽場まで移動させて酒を搾るのではなく、槽場が仕込み部屋に移動して行ってお酒を搾るんです。
槽(ふね)が移動出来ればホースやポンプでお酒を輸送させる必要はありませんね。


こちらは釜場です。 蓬莱鶴 株式会社原本店|釜場

こちらも同様の甑(こしき)の足に車輪が取り付けられています。

蒸しあがった米は、甑ごと移動させる事が可能です。


こんなユニークな酒蔵から造られる酒、蓬莱鶴の味のコンセプトは「晴れの日に飲んでもらう楽しいお酒」。

特別な日はもちろんの事、普段の時でも楽しく飲んでいただくお酒を考えて酒造りをされています。

香りは華やかで、しっかり米を溶かす事で濃い味わいを目指しているとの事。


訪問の証の記念撮影はゴアテックス素材の麹室の前で撮影しました。 蓬莱鶴 株式会社原本店|記念撮影

ゴアテックスの麹室に驚く吾郎。

酒造業の参入など「夢」のように思いがちです。

しかし酒造免許さえあれば資金的には、思っているほど大きな金額がなくとも参入出来るのでは?という気持ちになった吾郎でした。




商品の購入・質問は蓬莱鶴(ほうらいつる)|株式会社原本店へお問い合せ下さい。
TEL:082-221-1641 蓬莱鶴醸造元株式会社原本店
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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この記事へのコメント
佐野さん、こんにちは
いつも勉強をさせて頂いてます。

質問ですがこの原本店さんの壁が汚れている様に見えるのはマンション地下というところから、湿気てカビているのではないのでしょうか?
違ってればごめんなさい。

西田
Posted by 西田和弘 at 2012年05月03日 19:03
西田様、こんにちは。
Facebookはいつも拝見しております。

鋭い観察力ですね。
これは私の推測なのですが、壁の向こうは仕込み部屋です。
原本店さんは四季醸造されていますので、暖かい季節に仕込む際は空調で仕込み部屋を冷やされているはずです。それによって結露等が発生しているのではないでしょうか。

佐野屋も以前、倉庫ごと冷やす事が出来ないかと空調のパワーを強めにした事があったのですが、隣の部屋の壁に結露が発生しカビてきたので止めた経緯があります。
Posted by 佐野 吾郎 at 2012年05月08日 10:51

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