2011年03月11日

千福|株式会社三宅本店

新進気鋭 酒蔵訪問の旅。
136件目の訪問蔵は、
広島県で千福という酒を醸す株式会社三宅本店です。

千福|株式会社三宅本店

千福|株式会社三宅本店
所在地:広島県呉市本通七丁目9番10号
銘柄:千福(せんぷく)
創業:安政3年(西暦1856年)
杜氏:広島杜氏2名
仕込み水:中硬水 灰ヶ峰の伏流水
訪問日:2011/3/11 13:00〜14:00

代表銘柄
千福 精撰 ふくぱっく
千福 上撰 ふくぱっく
千福 大和ミュージアム純米


かつて海軍の拠点であった広島県呉市。
その海軍の御用酒となり、発展した酒蔵が千福(せんぷく) 三宅本店です。
千福(せんぷく) 株式会社三宅本店

JR広島駅を利用すると必ず目にする日本酒が、千福 と書かれたカップ酒。

三宅本店は安政3年(1856年)三宅 清七氏によって創業した日本酒蔵です。
創業当初は「河内屋」という屋号で、味醂、焼酎、白酒を製造。日本酒の製造を開始したのは明治35年。

千福という酒名は、創業者の三宅 清七氏の奥様の名前「ふく」さまの「福」と、二代目の清兵衛さんの奥様「チト」様の「チ」の字は「千」と読めることから、二人の奥様からそれぞれ一字いただき千福という酒名が付けられたとの事。

呉市に海軍の拠点が出来、千福が御用酒として採用さて広島でも最大クラスの蔵に成長。
やがては満州にも酒蔵を構えます。

蔵の敷地の中に国道が通っているという、広大な敷地の中、呉宝蔵(ごほうぐら)と我妻蔵の二つの蔵があり、それぞれの蔵で酒造りを競っています。

写真は呉宝蔵の入口にある看板。
千福_呉宝蔵.jpg千福がその大半が大衆酒と言われる酒です。
普通酒が全体の7割を占めています。

甘口とか小味がある酒と言われる広島の地酒の中において、甘口ではなく小味がする日常酒をメインに造られています。

もちろん普通酒だけではなく純米酒、大吟醸酒も造られています。


第2時大戦中、「神力」という酒米を用いて造られた酒が海軍御用酒として軍艦に積み込まれていたそうです。

その神力を復活させ、当時の精米歩合85%による純米酒「千福 神力純米無濾過原酒85」という酒も造られているそうで、個性的な酒ということもあってよく売れているそうです。




写真は吟醸酒などの麹を造る麹室です。大手でもこだわりの酒の麹は手作りされています。
千福_麹室.jpgご覧のようのステンレス製でとても清潔。
面積もとても広く、複数の部屋で区切られています。


酒処といわれる広島県には千福、白牡丹、賀茂鶴の大手3蔵が存在します。

大手3社の一つが千福であり、現在は約2万石の酒を造っているそうです。

規模が大きい酒蔵なので、多くの著名人が千福を愛してきました。
千福を愛した著名人の一人、詩人・作家のサトウハチロー氏によって、福の会という千福の愛好会の会が結成。

現在は広島福の会、備後福の会、博多福の会、呉福の会、大阪福の会、東京福の会と全国の6つの福の会に発展し、消費者との親睦を深め、千福はもとより日本酒のファン作りにも力を入れています。



写真は酒母場です。酒母もステンレスタンクです。
千福_酒母室.jpg

そしてこちらは仕込蔵です。床はピカピカです。大手蔵の光景ですね。
千福 _吟醸仕込部屋.jpg


こちらは我妻蔵です。看板の文字は京都五条にある東山本願寺の住職さんに書いていただいたそうです。
千福_吾妻蔵.jpg

我妻蔵では千福の主力商品である、大衆酒の仕込み部屋を見せていただきました。
千福_仕込み部屋.jpg

写真は日本で一番最初に四季醸造蔵を建てたとされる「大正蔵」の記念碑です。
千福_記念碑.jpgクーラーが無い大正時代に四季醸造が行える設備を備えたというのは驚きです。
大正蔵は真っ白のレンガで覆われ、壁の厚みはかなりあり、解体するときは大変だったそうです。

かつて千福には明治庫、大正庫、昭和庫、そして満州に「満州千福醸造株式会社」と、多くの蔵を持っていたそうです。

満州では米が固く、また米そのものが食料として貴重であり高価なものでした。
その為、飼いやすい価格で酒を造るためには、米以外の副産物で酒を造る必要に迫られました。

現在、日本酒の副材料として用いられている「醸造アルコール」は満州で開発されたもので、満州千福醸造でもその研究・開発が行われていたそうです。

醸造アルコールの誕生により、三増酒と呼ばれる酒が造られるようになったのですが、戦前までは法律によって日本国内では三増酒の生産は許可されていませんでした。(満州ではOKでした)

よって三増酒は、戦後の法律改正によって日本の普及した酒である事がわかります。

明治時代以降に大手蔵に発展した千福に行くと、近代化に向かう酒造業の歴史背景を学ぶことが出来ます。




広島駅で売られている千福のカップ酒。
帰りの新幹線の中、広島での出来事を思い返しながら飲む酒です。
千福_商品.jpg

訪問の記念写真は我妻蔵の仕込み部屋で撮影しました。
千福の規模の凄さに驚く吾郎でした。
千福_記念撮影.jpg

商品の購入・質問は株式会社三宅本店へお問い合せ下さい。
TEL:0823-22-1029 千福(せんぷく)醸造元 株式会社三宅本店
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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