2011年02月24日

紀土(KID)・鶴梅・紀美野|平和酒造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅。
127件目の訪問蔵は、
和歌山県海南市で紀土(KID)・鶴梅・紀美野という酒を醸す平和酒造株式会社です。

紀土(KID)・鶴梅・紀美野|平和酒造株式会社

所在地:和歌山県海南市溝ノ口119
銘柄:紀土・鶴梅・紀美野
創業:昭和3年 4代
杜氏:社員杜氏 南部杜氏
仕込み水:中軟水 貴志川の伏流水
訪問日:2011/2/24

代表銘柄
紀土 純米酒
紀土 純米吟醸
鶴梅の梅酒
純米酒 紀美野 生原酒



和歌山県の新進気鋭、紀土と書いてキッドと読む日本酒。
新しい世代の日本酒ファンを創出を目的に造られている酒が紀土KID)です。
紀土(KID) 鶴梅 紀美野 平和酒造株式会社

平和酒造は昭和3年に創業した酒造業の中では比較的新しい蔵元。

蔵のルーツは、室町時代から続く「無量山 超願寺」というお寺です。

高野山に続く道に建てられた寺院として、室町時代→江戸時代→明治→大正→昭和と歴史を重ねてきたのですが、婿養子さんが谷口酒造という酒蔵から来られます。
その方が生家の家業であった酒造業が忘れられなかったのか、酒造業を始めらられ、お寺から酒蔵に代わったそうです。

お寺の住職さんが造り酒屋を開業する、というケースは珍しいかと思います。

蔵の玄関の門は、お寺での時の門が使われているそうです。
そう言われたらなんとなくお寺っぽい外観の蔵ですね。

その後、第2時大戦中の国家総動員法によって、国から休業の命令が出て酒造りが中断。そして再び酒造りを行えるようになったのが昭和27年。
平和な時代に酒つくりが出来るという思いから、蔵の名前が現在の「平和酒造」となったそうです。



写真の方は平和酒造の後継者、山本 典正さん。1978年生まれの32歳です。
平和酒造_仕込部屋.jpg平和酒造は昔ながらの建物の中で酒造りが行われていますが、床はご覧のとおり白い塗装が施され、木材には柿渋がぬられています。

外観こそ昔ながらの酒蔵の装いですが、中は近代的でとても衛生的であり清潔な酒蔵です。
山本 典正さん自らもご覧のように蔵の中を回られる際は、頭に帽子をかぶられています。



写真の方が平和酒造で杜氏を務める柴田 英道さん(36歳)。
平和酒造_杜氏.jpg山本 典正さんは今から6年前の28歳の時に蔵に入られて、柴田 英道杜氏と二人三脚で蔵の改革を行って来ました。

現在の平和酒造の蔵人の平均年齢は27.5歳。

若い人々によって造られている日本酒が紀土キッド)です。
まだ立ち上げて2年目という新しい銘柄です。


和歌山県で造られている日本酒の多くは、旨口の酒であると言われています。
それに対し紀土は、旨口系の酒ではありません。
綺麗さ、爽快さ、切れ味で飲んでもらう酒です。


和歌山の酒として何を表現するのか?を考えたとき、もちろん地元の和歌山でとれる米も重要ですが、和歌山は山が多く決して稲作が有利な土地ではありません。

平和酒造は何を表現すべきなのか?
蔵元と柴田杜氏が一緒になって考えた結果「逆に、山が多い点に強みがある」事に気が付きます。

山が多いという事は水が綺麗なのです。

仕込み水はもちろんの事、一般家庭の水道水でさえ、仕込み水に間違えられるくらい、とても澄んだ透明感ある水なのです。


清らかな貴志川の伏流水を酒に表現したい。
和歌山の水の良さをお客様に感じていただきたい。

また蔵元自身も少し軽いお酒が好きで、そのほうが飲みやすく、若い世代の方が日本酒の世界に入って行きやすいと考えた事から、紀土は淡麗とまでは行きませんが、やや辛口の酒が主体との事です。


写真は釜場とその天井です。私は釜場の天井が好きです。
それぞれの蔵の工夫が釜場の天井に現れていて、良い蔵ほど芸術美があります。
平和酒造_釜場.jpg
そして紀土のもう一つの目的が、新しい世代の日本酒ファンの創出です。

最初の方に書きましたが平和酒造の蔵人の平均年齢は27.5歳という若さです。
造り手と世代が近い、若い消費者層に日本酒をアピールできる強みがあります。

山本 典正さんが、心がけている事が3つあるそうですが、

・一つは和歌山を大切にしていく事。
・若い飲み手を育てられる蔵である事。
・日本の文化を世界に表現していく事。

この3つ全ては「若い人々にいかに飲んでいただくか」に集約できる、と考えています。

そういう意味では、これからの飲み手を育てていく事はとても大切な事です。
若い方達に日本酒をいかにアピールしていくか?


紀土(キッド)という酒名は、若い方に飲んでもらいたい、という気持ちも表現されていて、「子供を育てるような気持ちで、若い飲み手を育みたい」という意味が含まれているとの事。

良いお酒を造ることで若い消費者を日本酒に振り向かせたい。
その為に造られている日本酒が紀土なのです。



麹造りは麹蓋(こうじぶた)で手作業で行われています。
平和酒造_麹.jpg

私が訪問した日は、たまたま出品酒用の雫酒が採取していました。
平和酒造_雫取り.jpg竹筒から酒袋が吊るされています。
ビニールが被せられているのは、外気を遮断する事が目的。


雫酒を採取している斗ビンです。
斗瓶の口部分もビニールで覆い外気を遮断しています。
平和酒造_斗瓶.jpg
出品酒を利き酒される蔵元。
平和酒造_蔵元.jpg
蔵には至る所にビニールカーテンによって遮断が行われています。
ビニールカーテンもピカピカの新品です。

天井や梁もご覧のとおり、柿渋が塗られ、とても清潔な印象を受けます。



最後に訪問の証として、蔵の中庭で記念撮影です。
水の美味しさに満面の笑みになる吾郎でした。
平和酒造_記念撮影.jpg
商品の購入・質問は平和酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:073-487-0189 紀土・鶴梅・紀美野醸造元 平和酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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