2013年11月27日

寫楽(しゃらく)|宮泉銘醸株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 343蔵目

寫楽(しゃらく)|宮泉銘醸株式会社

福島県会津若松市東栄町8-7
蔵元のサイト:http://www.miyaizumi.co.jp/


酒名:寫楽(しゃらく)、宮泉(みやいずみ)、玄武(げんぶ) ■創業:昭和29年(1954年)4代 ■杜氏:社員による製造 ■仕込み水:弱軟水 ■訪問日:2013/11/27

代表銘柄
寫楽 純米酒
寫楽 純米吟醸 ささめゆき
大吟醸 宮泉

寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|外観

寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|看板
鶴ヶ城から最も近い酒蔵、宮泉銘醸株式会社は昭和29年に宮森啓治氏が創業した現在で4代続く酒蔵です。

創業者の宮森啓治氏は、かつて会津で一番の規模を誇る老舗蔵「花春」の家に生まれますが長男では無かったため分家として独立されました。

第二次大戦の企業整備令によって統廃合され使わなくなっていた酒蔵を買い取り、現在の場所で酒造業を始めたというのが創業の経緯です。

写真は蔵の敷地の中にあった案内板。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|武家屋敷跡

蔵が建つこの場所は、かつて白虎隊寄合二番隊長、一ノ瀬加寿馬邸があった場所で、蔵の周囲には鶴ヶ城の家老級の武家屋敷が立ち並んでいたとのこと。
写真には写っていませんが、会津戦争の時に実際に使われた銃弾が展示されていました。

また、別の場所にある案内には蔵の前の甲賀通りで会津戦争の降伏式が行われたと書かれていました。

寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|商品
蔵の創業銘柄は宮泉。
現在、地酒ファンから人気急上昇中の寫楽(しゃらく)は、廃業した東山酒造という酒蔵が持っていた商標を引き継ぐ形で、平成17年に宮泉銘醸で造りはじめた銘柄。
東山酒造も花春から分家した蔵で、商標を引き継ぐなら同じ家の出が良いという事で寫楽を引き継がれたとのことです。

かつての寫楽は看板のように東洲斎写楽が描かれていたラベルだったのを覚えています。
見た目にインパクトがあり、名前も覚えやすいので印象に残っているお酒です。

寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|写楽の外観
その寫楽がリニューアルしたのは4代目蔵元、宮森義弘さんが酒蔵を継がれてからです。

システムエンジニアをされていた義弘さんは、今から11年前の2003年に酒造業を継ぐために会社を辞め、酒造りの勉強のため福島県のハイテクセンターで3年間勉強をされました。

蔵に戻られた当時は製造石数は約200石で普通酒を中心に製造されていました。
南部杜氏から技術を学んだ社員杜氏が酒造りをされていたそうです。

新しい世代の人々、日本酒を飲まない世代の人々が、寫楽を口に含んだ時に「日本酒はとても美味しい物なんだ」と思って頂ける酒を造りたい。

そう考えた蔵元は、高品質な市販酒を造っていきたいと考えていたそうですが、普通酒を中心に造っていた製造の現場と意見が合わず、最初の頃は度々衝突が起きていたとのことです。

そんなこともあり、最初の頃は義弘さんによって製造された酒は「寫楽」として、昔から造りをされていた人達が造る酒は「宮泉」として販売されていた時期があったそうです。

その後、義弘さんの方針に付いてくる社員は残り、付いて行けない方は去り、現在では義弘さんが製造責任者となり、社員全員が力を合わせて酒造りをされています。
現在は宮泉も寫楽と同じクオリティーで造られているとのことです。

写真は釜場です。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|釜場
写真ではわかりにくいのですが、四角い甑(こしき)で米を蒸されていました。

蒸された米は袋ごとクレーンで吊り上げ放冷機に移されます。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|釜場
甑(こしき)から米を掘り出す作業は腰を痛める辛い作業です。
しかしクレーンで持ち上げると蔵人の身体への負担が少なく短時間に行えます。

今季は10月1日からスタートし、4月下旬に甑倒し。
ゴールデンウィークを過ぎた5月下旬頃に造りを終える予定で、約900石の日本酒を製造する計画を立てられています。
今年は早く終わる方で、昨年は6月末まで酒造りを続けられていたそうです。

寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|麹室

写真は酒母。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|酒母

仕込み部屋を上のフロアから撮影。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|仕込み部屋_上から

寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|仕込みタンク 米投入

写真は仕込み部屋を下から撮影。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|仕込み部屋

写真は槽場。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|槽場
槽は個室に置かれてあり、部屋を仕切っての温度調節が可能。

今は杜氏という肩書きを止めて、社長が製造責任者という形で製造されているとのことです。
蔵は会津杜氏会に入られていて、県外の南部杜氏の資格を持つ蔵人もいるそうですが、杜氏とは名乗らないそうです。

蔵が目指されている酒は上でも書きましたが、新しい世代の人々、日本酒を飲まない世代の方が、口に含んだ時に「日本酒はとても美味しい物なんだ」と思って頂ける酒。

福島県では昔から少し甘口の酒が多かったそうで、福島県の方が慣れ親しんできた甘味のある酒で更に洗練された酒。
甘味を残しつつも切れが良い酒。
ブラインドテイスティングした際に、常に上に食い込んでいけるようなレベルの高い酒を造っていきたいとのです。

最後に訪問の証の記念撮影。
寫楽(しゃらく)  宮泉銘醸株式会社|記念撮影
仕込み水の美味しさに驚く吾郎。

今、人気上昇中の寫楽ですが、確かに味は洗練されており、人気が上昇する理由がよく分かります。 蔵は外も中もとても綺麗で、大掛かりな設備投資が行われ、蔵元が帰って来た頃は普通酒の製造が中心だったそうですが、今はその面影を全く残しません。

それどころか、他の蔵の手本となるような吟醸蔵に完全リニューアルしているように見えました。

設備投資は蔵にとってとても勇気がいることだと思いますが、蔵元はよく決断されたと思います。

またこのような蔵の多くは一般の蔵見学は不可というところが多いのですが宮泉銘醸は一般の方の見学も可能です。
会津若松には他にも見学可能な蔵があり、美味しいお店も多く、鶴ヶ城という酒蔵以外の観光地もあります。
日本酒愛好家の蔵見学には絶対お勧めの酒蔵です。




商品の購入・質問は寫楽(しゃらく)|宮泉銘醸株式会社へお問い合わせ下さい。
TEL:0242-27-0031寫楽、宮泉、玄武醸造元宮泉銘醸株式会社
ここに書かれているデータは筆者が訪問した時点の情報でございます。


タグ :4代弱軟水

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