2013年11月21日

旭鶴(あさひづる)|株式会社旭鶴

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 338蔵目

旭鶴(あさひづる)|株式会社旭鶴

千葉県佐倉市馬渡918
蔵元のサイト:http://www.asahiduru.jp/


酒名:旭鶴(あさひづる)、佐倉城 ■創業:天保元年(1830年)7代 ■杜氏:社員杜氏(南部流) ■仕込み水:中軟水 ■訪問日:2013/11/21

代表銘柄
旭鶴 特別純米酒 佐倉城
旭鶴 大吟醸 勘三郎
旭鶴 新酒おり酒

千葉県北部、都心から約40キロメートルの距離に位置する千葉県佐倉市。
徳川時代には譜代大名が城主を務めた佐倉城で有名な土地ですが、最近では佐倉といえばバンプオブチキンを連想される方も多いと思います。(バンプのファンが多い私の周りだけかな?)

バンプオブチキンのメンバーは全員千葉県佐倉市という事ですが、彼ら飲んだかどうかは解りませんが、佐倉市に唯一残る酒蔵が、旭鶴(あさひづる)という名の酒を造る株式会社旭鶴です。

旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|外観
旭鶴(あさひづる)は天保元年(1830年)に、新潟出身の田中勘三郎氏が創業した現在で7代続く酒蔵です。

新潟出身の田中勘三郎氏は、蔵人として酒造りの仕事をされていたそうで、どういう理由があったのはか不明ですが、千葉県の佐倉に家族ごと出てきて、最初はどこかの家に住み込みで仕事をされていたとの事。

蔵が位置する場所は、江戸時代には歴史上に名が乗らないほどの小さな宿場町だったそうで5〜6件の旅籠屋があったそうです。
その後、どういう経過か不明との事ですが、この小さな宿場町で酒造業を営むようになります。

最初は現在ほど広い土地ではなかったそうですが、4代目(江戸末期〜明治)が蔵を大きくさせます。今の蔵は4代目が建てた建物との事。

最盛期には酒造業の他にも高田屋という名の旅籠屋の他に、金貸しと事業を拡大。
明治時代に入って鉄道が出来ると、小さかった宿場町はたちまち衰退。
旅籠屋は明治時代に閉めたそうですが、金貸しで土地を増や地主化していきます。
(当時の金貸しは土地を担保にしていたため、未回収があればその分土地が増えていく為、年月をかけ地主化していきます)

そうやって増やした土地ですが、5代目の時に、第二次大戦となり戦後の農地開放で土地の多くを失います。

旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|商品

旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|特別純米 佐倉城

旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|店内

蔵の代表銘柄「旭鶴(あさひづる)」は5代目の時代に誕生した酒名。
それ以前は「養老」という名の酒を造っていたとの事。

一番たくさん売れている酒が特別純米 佐倉城。
この酒は平成10年に地元の農家と契約して酒米をつくってもらって、それで酒を造ろうと「酒造り推進協議会」という組織が発足。
農協、商工会議所などが力を合わせ、市が公募を行い一番多く集まった名前が「佐倉城」だったのでこの酒名が誕生。

当初はどれくらい売れるか未知数でしたが、市全体で盛り上げ地元のケーブルテレビで紹介してもらった事も加わり大ヒット。
毎年、倍倍で生産量を増やし発売から10年が経過したところで需要も落ち着き、今では蔵の主力アイテムとなります。

地元で穫れる「総の舞」という米から造られていて、独特の味わいがある米の特徴を表現した酒。 価格は1升ビンで2625円

写真は釜場です。
旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|釜場

創業者が新潟出身だったせいかは解りませんが、昔は越後から杜氏が来て酒造りをしていたそうですが、やがて南部杜氏が来て酒造りをするように。

そして平成10年からは杜氏が来ずに地元雇用の社員が杜氏(南部の県外)となり、蔵元もこれに加わり酒造りをおこないようになります。

仕込み水は軟水の井戸水を使用。
原料米は吟醸(大吟醸、純米吟醸)は全て兵庫の山田錦。
特別純米 佐倉城は房の舞、それ以外は滋賀の日本晴を使用。

写真は麹室。
旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|麹室

酒造りの開始は早く、毎年9月の中旬頃。
今年は9月15日から酒造りがスタート。

佐倉では10月10日過ぎに「佐倉の秋祭り」が行われ、そこでおり酒を出したところ大好評で毎年造ることに。その為には9月中旬から造りをスタートさせる必要があり、仕込みの開始が早いとの事。

甑倒しは4月終わり頃、5月の中旬から20日頃に搾りを終え、皆造は5月の末になるという、仕込み期間としては長丁場。 しかしかつては6月の終わり頃まで仕込んでいたそうで、短くなったとの事。

仕込みが長い理由は、製造も販売も同じ人間(5名)で酒造りを行っているため、仕込みの間隔が広くとっている事。平均すると一週間に1本くらいのペース。
それともう一つが圧搾機に用いる槽の大きさ。

写真は仕込み部屋。
旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|仕込み部屋

旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|仕込み部屋

旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|醪

写真は槽(ふね)と呼ばれる圧搾機。
旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|槽場

お酒を圧搾するのは写真の槽(ふね)のみ。
この槽に1回で積みきれる量が最高で600キロなので、仕込みの大きさも最大でも600キロまでとなります。

もっとも小さな仕込みが125キロ仕込で年間に7本あるとの事。
これは四季醸造に似ていて、おり酒など新酒を造った尻から売っていき、売り切れた頃には次の新酒を搾って販売という、生きのいい酒を造りながら売っていくスタイルだからとか。

現在は造られている酒は地元中心に消費されているとの事ですが、千葉県は首都圏という事もあり今後はもう少し範囲を広げて行きたいと考えているそうですが、どういう手段で行うのか思案中との事。

最後に訪問の証の記念撮影。
旭鶴(あさひづる) 株式会社旭鶴|記念撮影
昔ながらの伝統的な槽に感心する吾郎。

蔵は今年、事務所を改装して直売所を拡張。
私が訪問中にも多くの方が蔵に来て、酒や酒粕を購入する姿を目にしました。

かつて酒蔵は村の辻ごとに存在し「酒屋」と呼ばれていたそうですが、正にそれを思わせる古きよき地元の酒蔵だと思いました。




商品の購入・質問は旭鶴(あさひづる)|株式会社旭鶴へお問い合せ下さい。
TEL:043-498-0002旭鶴、佐倉城醸造元株式会社旭鶴
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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