2013年11月20日

糀善(こうぜん)|株式会社馬場本店酒造

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 336蔵目

糀善(こうぜん)|株式会社馬場本店酒造

千葉県香取市佐原イ614‐1
蔵元のサイト:http://www.babahonten.com/


酒名:糀善(こうぜん)、海舟散人(かいしゅうさんじん)、すいごうさかり ■創業:天和年間(1681〜1683年)15代 ■杜氏:蔵元杜氏(諸派) ■仕込み水:中硬水 ■訪問日:2013/11/20

代表銘柄
吟醸酒 糀善
純米原酒 すいごうさかり
大吟醸 海舟散人
最上白味醂

江戸時代に川港として日本一栄えたと言われる千葉県香取市佐原。

気候が穏やかであるため米の産地であり、利根川によって江戸への流通が便利であった事から水運を利用した水郷の町として発展。
周辺には貝塚や遺跡がある事から太古から人々が住みやすかった土地だったようです。

江戸時代は幕府の直轄地である天領であった事も加わり商業が発展。
佐原は川越、茨城と共に小江戸と呼ばれる関東でも有数の町として栄えたそうです。

米が豊富だった事から醸造関係の蔵が多く、蔵元の話によると江戸中期には30位上の酒蔵が有あり、日本地図を作った伊能忠敬もこの土地の一番大きな庄屋であり、酒造業も営んでいたそうです。

第二次大戦前までは7件の酒蔵があったそうですが、現在残るのは2件のみ。
その1件が糀善(こうぜん)という名の酒を造る株式会社馬場本店酒造です。

糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|外観

糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|蔵の敷地内からの外観
株式会社馬場本店酒造は天和年間(1681〜1683年)に馬場善兵衛氏が創業した現在で15代続く酒蔵です。

善兵衛氏は奈良県葛城郡から出てきた商人の一人で、当時商業が発展していた佐原には近江商人など全国から多くの商人が来ていたそうです。
麹の株を持っていた事から最初は酒造業ではなく糀屋としてこの地で商売を始められます。

麹を造ることができたら日本酒、焼酎、みりんを造ることが出来ます。
蔵元のホームページによると天保十三年(1842年)に5代目善兵衛氏が酒造業を開始した、記載されていますが15代蔵元から直接聞いた話によると正確な事を調査中との事。

蔵は江戸期に建てられた建物を何度も修復し使用。天井の梁に歴史を感じます。
糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|古い蔵の天井

写真は焼き印。ビンがかなった時代、酒樽に酒名を記す為の焼き印。
糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|焼き印
現在の主力銘柄「糀善(こうぜん) 」とは、糀屋という屋号の善兵衛さんが造った酒という事で、いつの頃からか呼ばれるようになった代々続くこの蔵の代表銘柄。

現在のところ地元用のレギュラー(普通)酒、本醸造、吟醸酒などアル添の酒に使用されている銘柄。

大吟醸には海舟散人(かいしゅうさんじん)という銘柄が有り、これは明治時代に勝海舟がこの蔵に数ヶ月間滞在したと言われ、残っている海舟の掛け軸の号に「海舟散人」とあった事から付けられた酒名。

写真の「すいごうさかり」は純米酒系統の銘柄。ラベルは地元の版画家さんがデザインしたもの。
糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|商品

酒造りに用いる米は、昔から西日本産の米が主体だそうで滋賀県の玉栄や兵庫の山田錦を主に使用。

蔵には約10メートルの浅井戸があり、仕込みに用いる水は全て井戸から汲み上げられる地下水を使用。

この地域は地下水が豊富で8メートルくらいを掘れば豊富に水が出てくるとのこと。
鉄分はなく発酵力が強い中硬水。米・水・水運に恵まれていた、という背景もあってこの地域は古くから酒つくりが盛んだったとの事。

写真の方が15代目蔵元、馬場 善広さん。
糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|馬場 善広蔵元

現在蔵元夫婦が酒造りをされていて、10月後期から11月いっぱい迄はみりんを製造。
12月から3月までは日本酒。
3月後半から4月前半にかけて再びみりんを製造。
夏場は焼酎を製造するという、別の意味で四季醸造が行われている蔵です。

糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|仕込み部屋

蔵が造りたい酒は、味と香りが整ったバランスの良い酒。
極端に香りが立っていとか、味が濃厚だとか、どこかに突出しておらずバランスが取れた酒。
「味がある酒」と言われることが多く、香りは持たせるものの、出すぎないようにしているとの事。

日本酒については毎年毎年、前年より良いお酒を造ることを目標としているのに対し、ミリンは調味料なので飲食店で使われることが多く、みりんの味が変わると料理の味が変わってしまいます。
なので「味を変えるな」が先代からの教えで、代々伝わってきた製法で酒造りを続けているそうです。

写真は焼酎の蒸留器。
糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|蒸留器
蔵は酒粕とミリン粕を原料に減圧蒸留した「でぼけ」という名の焼酎を製造しています。

訪問の証の記念撮影。
糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|訪問の記念撮影
街のシンボルと言われているレンガ作りの美しい煙突に感心する吾郎。

この煙突は明治時代にイギリスから取り寄せたレンガで造られたもの。
当時、日本はレンガ造りの技術が浅く、煙突のような背が高いものには外国製のレンガが使われていたそうです。

東日本大震災が起きる1つ前の年に耐震補強工事を行ったため、震災による倒壊を逃れる事が出来たそうです。

糀善(こうぜん) 株式会社馬場本店酒造|昔の道具を展示
蔵がある佐原は小江戸・水郷の町なので観光客も多く、蔵には写真のように昔の道具を並べるなど見学は可能。
東薫酒造と並んで建っていますので、佐原に観光に行かれた際には訪問おすすめの酒蔵です。




商品の購入・質問は糀善(こうぜん)|株式会社馬場本店酒造へお問い合せ下さい。
TEL:0478-52-2227糀善、海舟散人、すいごうさかり醸造元株式会社馬場本店酒造
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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