2013年03月18日

久美の浦(くみのうら)|熊野酒造有限会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 322蔵目

久美の浦(くみのうら)|熊野酒造有限会社

京都府京丹後市久美浜町45-1
蔵元のサイト:http://www.kuminoura.com/


酒名:久美の浦(くみのうら) ■創業:大正時代(1912年〜1926年)3代 ■杜氏:但馬杜氏 ■仕込み水:軟水 ■訪問日:2013/3/18

代表銘柄
久美の浦 特別本醸造
久美の浦 純米吟醸 杜氏の独り言
久美の浦 秀醸

久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|外観
熊野酒造有限会社は大正時代に創業した現在で3代続く酒蔵。

創業者の柿本 文八氏は蔵の近くに住むこの地域の庄屋でした。
かつて庄屋や地主というと小作人が上納する米で生活が出来たのですが、米相場が豊作の年と不作の年の差が大きく、収益が安定しなかった事から明治以降にはリスク分散として他の商売を始められる方が増加します。

柿本文八氏もそんな一人だったようで、最初は酒造業ではなく農業に関する道具を扱う「鶴屋」という屋号の店を始めます。

しかし商売の経験が無い上に、時代のニーズ的にもそういう商売が時期的に難しかったようで早々にリタイヤ。

次に造り酒屋を始めようと、鶴屋で失敗したので次は「亀屋」の屋号で再挑戦。
屋号が亀屋なので「浦島」という名の酒を造られていたそうです。

酒造業は成功されたようで、昭和2年に法人化しその時に現在の酒名「久美の浦」が誕生します。

写真は創業当時に実際に用いられていたという通い徳利。
久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|亀屋

久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|久美の浦 特別本醸造

現在の久美の浦では今年80歳になった但馬杜氏が酒造りをされています。
酒造りに用いる原料米はレギュラー商品は京都府産の五百万石を使用。
吟醸酒は兵庫の山田錦。京都の酒米、祝(いわい)。
掛米には祭り晴、日本晴を使用。

仕込み水は水道水を純水にした水を主に使用。
蔵は様々な地下水を使った結果、純水が一番再現性がよい理由から、最近では純水がメインに。 しかし地下水も使っておられ、毎年近隣の異なる地下水を用いて仕込んだ酒「純米吟醸 杜氏の独り言」という酒を製造。人気があるとの事。

酒造機は10月の中頃から準備を開始、甑倒しは3月の頭で3月中に皆造。
年間製造量は約500石。

量的に最も沢山製造している酒は久美の浦 秀醸。
いわゆる昔の一級酒という酒。地元を中心に一番良く売れている酒。

蔵のこだわりの酒は上記にも少し触れていますが久美の浦 純米吟醸 杜氏の独り言。
地方に行くと「名水」を見かけますが、蔵の周辺に地域に存在する「名水」を毎年地域を変えてタンクローリで運んできて仕込んでいる酒。

写真は純米吟醸 杜氏の独り言。
久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|久美の浦 杜氏の独り言
ラベルには色々な言葉が書かれていますが、毎年全て異なるとの事。

蔵元の話によると、久美の浦の特徴は濃いお酒だそうです。
この地域は昔から濃い酒しか造られてこなかった地域で、新潟のような端麗辛口のような酒がなかったとか。

冬は来る日も来る日も曇り空で湿度が多い為、麹も乾かず総はぜの麹になりやすく結果、味がしっかりした酒が出来てしまたのでは?との。
熊野酒造に限らず周囲の蔵も濃醇な酒を造る蔵が多いそうです。

写真は釜場ですが、4段に用いる甘酒を製造している様子。
久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|4段仕込

久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|4段仕込
私が訪問した3月18日には既に甑倒しが終わっていて、代わりに最後のモロミに用いる4段が製造されていました。

写真は仕込み部屋。
久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|仕込み部屋

土地の人々に愛される酒を造ってきた蔵ですが、今は地元の人口は減る一方で飲みて手も減ってしまいました。

地元の人口を増やすことは困難なので、蔵を維持するには人口にいる県外にお酒を売る必要に迫られているそうです。

そんな状況からか、全く別の仕事をされていた蔵の長男が3年前に蔵に戻ってこられ酒造りに参加。製造期には杜氏とともに酒を造り、他の季節にはセールスに行ったりあらゆる仕事を担当されているとの事。

近い将来、首都圏など日本酒専門店に姿を表す可能性が高い蔵と言えます。

こちらは槽場。
久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|槽場

久美の浦(くみのうら) 熊野酒造有限会社|記念撮影
最後に訪問の証の記念撮影。
亀屋の暖簾の前で「杜氏の独り言」に驚く吾郎。

後継者が蔵に戻ってきたタイミングというのが、酒蔵が一番変化する時です。 久美の浦は現在は首都圏をはじめとする地酒専門店には目にしない酒ですが、蔵が進む方向として、県外に売っていくという事が必要があります。
そのために後継者が戻ってきて蔵の仕事をされている事から、近いうちに全国の日本酒ファンの前にデビューする期待が高い蔵元です。
日本酒ファンの皆様、要注意の蔵元ですよ。




商品の購入・質問は久美の浦(くみのうら)|熊野酒造有限会社へお問い合せ下さい。
TEL:0772-82-0019久美の浦醸造元熊野酒造有限会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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