2013年03月11日

三千鶴(みちづる)|三千鶴酒造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 316蔵目

三千鶴(みちつる)|三千鶴酒造株式会社

岡山県倉敷市玉島乙島4905
蔵元のサイト:http://www.michitsuru.jp/


酒名:三千鶴(みちつる)、大和の鬼ころし ■創業:明治44年(1911年)4代 ■杜氏:社員杜氏(諸派) ■訪問日:2013/3/11

代表銘柄
大和の鬼ころし
三千鶴 紅麹
三千鶴 純米 姫飯造り

酒蔵が三千鶴酒造株式会社です。

三千鶴(みちつる) 三千鶴酒造株式会社|外観
三千鶴酒造株式会社は明治44年(1911年)に三宅 三千太(みちた)氏が創業した現在で4代続く酒蔵。

この地の農家に生まれた三千太(みちた)氏ですが、隣の酒蔵が酒造りを辞める話をきき、だったらウチが酒造りをしようとその酒蔵から免許を買い取り酒造業に参入したというのが経緯。
創業者の名前の三千に鶴のように羽ばたくという願いを込めて酒名「三千鶴」を命名。

昭和8年に区画整理によって現在の場所に蔵を移転。
昭和31年に法人化し社名を「三千鶴酒造株式会社」となり今に至ります。

蔵の主力商品は「大和の鬼ころし」といい、もともとは奈良県の酒造メーカーが1800mlで千円のパック酒を販売されされていました。そのメーカーが180mlの製造してくれる蔵を探していたところ、三千鶴酒造が手を上げてパートナーとなり180mlのストロー付きパックを製造開始。

当時180mlのストロー付きパックを製造していた蔵はとても珍しく、三千鶴酒造はその先駆けとなった事と110円という低価格も手伝い大ヒット。

写真はパックを製造する機械。
三千鶴(みちつる) 三千鶴酒造株式会社|パック詰め機械
パックの紙はロール状になっていてこの機械で長方形に組み立てられてストローが付くとの事。もちろん三千鶴酒造のオリジナル開発。

このような機械はオーダーメイドとなるため、たいへん高価である事からどの蔵も簡単に参入出来るものではありません。
蔵は大きな先行投資をしたメリットを生かすため、このジャンルに力を集約する事になり、製造を姫飯(ひめいい)造りに切り替えする事となります。

三千鶴(みちつる) 三千鶴酒造株式会社|姫飯発酵槽制御盤
三千鶴酒造では、平成2年に姫飯(ひめいい)発酵槽制御盤を導入。製造する日本酒の全量を姫飯造り(液化仕込み)で製造。

姫飯造り(液化仕込み)とは、米を蒸すのではなく米を煮て液状にさせてから発酵タンクに移して醸造させる方法。

特徴としては原料米を煮てしまうので、原料米が原型をとどめている必要が無く、砕米で割れていたり欠けていたりする米でも酒造りが可能。
今は出来なくなったそうですが、精米で発生した米粉でも酒造りが出来てしまう事から経済性を優先した酒造りの現場で多く用いられる手法です。

しかし例えば50%精米の山田錦を用いた純米代吟醸酒といった特定名称酒の製造も可能。
かつて蔵は液化仕込みで造った酒を鑑評会に出品された事があり、入賞はされなかったものの他社の出品酒は1升ビンで1万円ほどのに対し、三千鶴の出品酒は2千円代で販売できる酒だったそうです。

どんな米でも酒造りが出来るという特徴から、経済性を優先した酒造りの現場で多く用いられている為に、純米酒や純米吟醸酒は造ることが出来ない思われがちですが、行うつもりがあれば特定名称酒の製造も行えるとの事。

蔵の商品カタログには「純米 姫飯造り」「倉敷浪漫 純米」といった商品も存在しています。

この姫飯造りとパック製造ラインに導入によって、平成4年には大和のおにころし180mlパックの年間出荷数量は500万個(5000石)を達成。
奈良の蔵が造る1800mlのパックと合わせると、ピーク期には全国で40位以内に入る規模にまで成長されたとの事。

写真は原料米を液化させるタンク。
三千鶴(みちつる) 三千鶴酒造株式会社|

写真は醸造タンク。
三千鶴(みちつる) 三千鶴酒造株式会社|仕込み部屋
液化された原料米は麹と共に仕込みタンクで発酵が行われます。

蔵は180mlパックの酒に特化し製造されてきましたが、保守的な県内ではストロー付きの日本酒が受け付けてもらいにくかった事から出荷は県外が中心だったそうです。

そんな事もあって今は県内へのお酒の販売にも力を入れているとの事。
従来の酒蔵という固定概念にとらわれず、地元の人に喜んでもらうお酒を造っていこうと、地元の特産品を用いた酒を製造。倉敷の特産品レンコンで造った焼酎や、岡山は桃が特産なので桃をはじめとする岡山産の果実を原料にリキュールなどにも力をいれているそうです。

写真は焼酎を貯蔵しているカメ。
三千鶴(みちつる) 三千鶴酒造株式会社|焼酎の鋳造瓶

訪問の証の記念撮影。
三千鶴(みちつる) 三千鶴酒造株式会社|記念撮影
珍しいストロー付き180mlパック製造ラインに驚く吾郎。

日本酒の市場には4合ビンで何万円もする高級酒から、1800mlが500円以下のお酒まで様々な価格帯ごとに市場が存在します。

純米の酒しか製造しないという銘醸蔵が存在するのと同様に、自社が販売を行う市場を決めて、それに特化して製造を行う事はとても重要だと思います。

私は様々な蔵を見て来ましたが、180mlのストロー付きパックに特化した蔵というのは初めてというか、そいうジャンルに大きな需要がある事を改めて知りました。
日本酒の需要の広さに感心する吾郎でした。




商品の購入・質問は三千鶴(みちつる)|三千鶴酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:086-522-3276三千鶴醸造元三千鶴酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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