2013年02月28日

正雪(しょうせつ)|株式会社神沢川酒造

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 314蔵目

正雪(しょうせつ)|株式会社神沢川酒造

静岡県静岡市清水区由比181


酒名:正雪(しょうせつ) ■創業:大正元年(1912年)5代 ■杜氏:南部杜氏 ■仕込み水:中軟水 ■訪問日:2013/2/28

代表銘柄
正雪 特別本醸造 山田錦
正雪 辛口純米 誉富士
正雪 純米吟醸

静岡県の真ん中に位置する由比。
江戸時代には東海道の16番目の宿場町が置かれ、歌川広重による浮世絵にも描かれている街。 サクラエビの漁業基地があるため、旧東海道を車で走っているとそこら中にサクラエビの売店が存在します。

そんな食と文化のある地域には酒蔵が存在します。
酒通の間で知られている酒「正雪(しょうせつ)」を造る株式会社神沢川酒造です。
正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|外観
株式会社神沢川酒造は大正元年(1912年)に望月 金蔵氏が創業した現在で5代続く酒蔵です。

現在、蔵がある場所よりずっと北の山間で林業と養蚕業を営んでいた望月 金蔵氏には由松(よしまつ)という息子さんおられました。
その由松氏が酒造業をやりたい、と言い出したことから免許が緩和されて取得しやすかった時期であった事から酒造免許を取得。

酒造りを始めるにあたって水のいい場所を求めて今の場所に蔵を建てられます。
その際に、仕込み水から名前を取って「神沢川(かんざわがわ)」という屋号と酒名を命名されます。

金蔵氏は酒造業にはタッチせず実質上、息子の由松(よしまつ)さんが経営をされていたそうですが、一家の主が金蔵氏であった事から創業者の名前は金蔵さんになっています。

現在の代表銘柄「正雪」はいつ頃誕生したのかは不明との事ですが、昭和のはじめには存在していた銘柄だそうです。

現在、蔵で一番良く売れている商品は正雪 特別本醸造 山田錦
1升ビンで2100円という価格。
昨年度はこの酒が最も沢山売れていたそうですが、山田錦の入手難によって今年度は正雪 辛口純米 誉富士が追い越す予定。この酒は1升ビンで2350円。いずれもリーズナブルなのでよく売れている蔵の2本柱との事。

酒の出荷は県外が8割、県内が2割。 普通酒も造っているが主力商品になるほど量は売れていないとか。

写真は釜場。蒸し米は和釜を用い、ほとんど手作業で行われています。
正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|釜場
酒の造り手は、この蔵で杜氏を務めて今年で31年めになるベテランの南部杜氏。
一人だけ現地採用の蔵人を連れてきて、他は地元で雇用している蔵人たちで酒造りが行われています。

酒造りに用いる原料米は、一番多く用いている米が兵庫産の山田錦。
次に岩手の吟ぎんが。これは南部杜氏・蔵人が作っている米という事で使用。
あとは雄町、愛山などなど。

毎年10月の中旬頃から酒造りを開始し、今年は甑倒しが少し遅く3月18日。皆造は4月中旬ごろを予定。年間で約1500石の酒を造られているそうです。

正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|洗米

正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|吟醸用洗米機

正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|洗米のザル
上の3点の写真は洗米機。
静岡の酒蔵の間で主流とされている青島式と呼ばれる吟醸洗米機。

ステンレスのザルに米を5キロづつ入れて洗って浸せき。
シャワーを2回かけるため水を沢山使うとの事で米を200キロ洗うのに水が25トン必要だそうです。しかし水だけではなく人も大勢必要。

米を5キロづつザルに入れる人、
水につける人、
機械に乗せる人、
機械からシャワーに移動させる人
シャワーから水に付ける人、
これらを一連の作業で行うため5人の人間が同時に必要だとか。

水を大量に使う上に人も大勢必要、全く省力化になっていない、効率・コストを考えていない。

しかし米ぬか完璧に落とす洗米のレベルの高さについては日本最高峰を誇る洗米システムとの事。

麹造りも手作業。
正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|麹室

写真は仕込み部屋。
正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|仕込み部屋

写真は昔ながらの槽(ふね)。
正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|槽場
吊るしをかけたり、澱引きもただ上澄みを抜いているという方法なども行なっているので本当に手がかかる造りをしているのがこの蔵の特徴との事。

蔵元が目指されている酒は「静岡型吟醸」と呼ばれるタイプの酒。
蔵元が語る静岡型吟醸の特徴は、カプロン酸エチルの香りは控えめで、酢酸イソアミルによる爽やかな香りが主体。日本酒度が高くて酸が低く軽いけど薄くない酒。酸が低いと味が薄く感じられるのですがそれがなく綺麗だけど味がある酒。

正雪はそんな静岡型吟醸の特徴に加えて、少し丸みをもたせた酒。
米が持っている性質・特徴(溶けやすさであったり、溶けるスピード)に加え、それらに酵母や仕込み方法の組み合わせると実に様々な味が表現できる。
そんな様々な組み合わせの中で正雪のアイデンティティーが現れた酒を造って行きたいとのこと。

最後に訪問の証の記念撮影。
正雪(しょうせつ) 株式会社神沢川酒造|記念撮影 珍しいバーナーの形に感心する吾郎。

正雪は県外への出荷も多く居酒屋やネット通販などでも見かける事が多い銘柄。
神沢川酒造が造る静岡型吟醸酒の味とはどのような味なのでしょうか。
たいへん興味がある酒です。




商品の購入・質問は正雪(しょうせつ)|株式会社神沢川酒造へお問い合せ下さい。
TEL:0543-75-2033正雪醸造元株式会社神沢川酒造
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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