2013年02月27日

高砂、中屋|富士高砂酒造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 311蔵目

高砂、駿州中屋|富士高砂酒造株式会社

静岡県富士宮市宝町9-25
蔵元のサイト:http://www.fuji-takasago.com/


酒名:高砂(たかさご)、駿州中屋(すんしゅうなかや) ■創業:天保元年(1830年) ■杜氏:能登杜氏 ■仕込み水:軟水 ■訪問日:2013/2/27

代表銘柄
高砂 特別純米 辛口
高砂 山廃純米
駿州中屋 辛口純米酒

富士高砂酒造は天保元年(1830年)に中山正吉(しょうきち)氏が創業した酒蔵です。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|外観
中山正吉氏は滋賀県の蒲生郡日野町の近江商人の家に生まれた8男。
駿河国の天間村(富士宮市)に来て文政年間(1818年〜30年)に酒造業を開始。
しかし最初に創業した天間村の蔵は酒造りに適して無かったようで、甲州街道沿いに位置する酒蔵を買い取り、安政3年に屋号を「中屋」と改め再出発。

ここでの商売は大成功されたようで、日本酒以外にも、焼酎、味噌、醤油、酢などを製造。
その後次々と支店や分家が誕生。

大正14年の静岡県の酒蔵番付によると、山中家全体での製造国高は3779石となり1位の東洋醸造株式会社の3565石を上回るという静岡有数の酒造家となります。

昭和39年に法人化し(株)山中正吉商店に、平成7年に社名変更し富士高砂酒造株式会社となります。しかしその後、跡継ぎが無かった事から創業家による経営は7代で終了。以降は会社形式となり今に至ります。

高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|酒樽

2代目正吉の代に制作された中村不折書・森大造刻による中屋の看板。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|中屋の看板
「駿州中屋」という銘柄は地酒専門店向けの限定流通の商品。

高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|古い看板

現在の主力銘柄は「高砂」。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|商品

日本酒以外にも、焼酎、酢の製造もされているとの事。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|ミリン

富士高砂酒造は古くから能登から杜氏が来て酒造りが行われており、静岡県内でも大きな蔵であったことから能登から多くの蔵人が来て酒造りが行われていたそうです。

その結果、現在能登のベテラン杜氏の中にはかつて富士高砂酒造で酒造りをされてきた人も多く、静岡に能登杜氏が多いのも富士高砂酒造の影響もあるのでは、という説もあります。

現在、富士高砂酒造で杜氏を務める小野浩二さんは1960年生まれの地元静岡出身。
元々は日本酒以外の仕事をされていて1966年に1996年に富士高砂酒造に入社。

能登流の吹上杜氏の元で10年間酒造りを学んだ後、2006年から杜氏に就任。流派は能登流。

写真は麹室。右の方が蔵を案内していただいた佐野さんです。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|麹室

写真は壱号蔵と呼ばれる江戸時代後期に立てられた蔵。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|仕込み部屋
富士高砂酒造には3つの仕込み部屋があります。
壱号蔵では小仕込みの吟醸酒が仕込まれており、古い建物ですが冷房が完備されています。

酒造りに用いる水は富士山の伏流水。
地下27メートルの井戸から汲み上げられる水は玄武岩の3層目を流れる超軟水。

滑らかでほんのり甘く感じられる超軟水の仕込み水を用いて酒を造ると、発酵力は弱いものの旨口の酒が出来上がるとか。

一番良く売れている酒は高砂 特別純米 辛口という日本酒度がプラス10ある辛口酒だそうですが、水が柔らかいので単なる辛い酒ではなく味にふくらみが有り旨味が感じられる辛口の酒とのこと。特に人肌程度に温めた燗酒でのむと、その特徴が顕著に現れるそうです。

製造される酒の4割が県内出荷、6割が首都圏を中心とした県外への出荷。
全体の7割が特定名称酒でウチ4割が山廃仕込。

能登杜氏が代々山廃仕込を続けてきた伝統を引き継ぐという意味もありますが、「超軟水」+「山廃」という組み合わせは他には無く、独特の飲みやすい酒が出来上がることから蔵の特徴として山廃仕込に力を入れているとの事。

写真は槽場。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|槽場
写真には写っていませんが左には槽(ふね)とよばれる昔ながらの圧搾機があります。

左奥の緑のタンクの周りに人が3人いますが、しずく取りの作業をしてるところ。

左奥の緑のタンクを上から撮影。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|雫採り

酒袋から滴り落ちる雫はこの斗瓶の中に。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|斗瓶
香りを逃がさないよう口はラップで覆われています。

高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|槽への積み込み
こちらは雫を取り終えた酒袋を圧搾機に積み込み作業をしているところ。

雫で取れなかった酒は、この圧搾機で絞って採取します。

訪問の証の記念撮影。
高砂、中屋 富士高砂酒造株式会社|記念撮影
富士山の溶岩層の3層目から汲み上げられる超軟水で喉を潤す吾郎。

富士高砂酒造では地下約27メートルの溶岩層の3層目から地下水を採取し酒造りに用いていますが、富士山に降った雪や雨がその3層目まで染みこんでいくのには約100年かかるとの事。
とてもやわらかい水質に驚く吾郎でした。




商品の購入・質問は高砂、駿州中屋|富士高砂酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:0544-27-2008高砂、駿州中屋醸造元富士高砂酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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