2013年02月08日

虎之児(とらのこ)|井手酒造有限会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 304蔵目

虎之児(とらのこ)|井手酒造有限会社

佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙806番地1
蔵元のサイト:http://www.toranoko.co.jp/


酒名:虎之児(とらのこ)、若虎(わかとら) ■創業:明治元年(1968年) ■杜氏:地元雇用(肥前杜氏) ■仕込み水:軟水 ■訪問日:2013/2/8

代表銘柄
虎之児 大吟醸
若虎 純米
虎之児 上撰

佐賀県の西部に位置する嬉野(うれしの)市。
ここには佐賀県を代表する、日本三大美肌の湯と呼ばれる嬉野温泉があります。

嬉野温泉観光協会のサイトによると温泉宿が33件、入場料を払えば入浴できる温泉は24件もあるそうです。
そんな温泉街の中心地にたつ酒蔵が、虎之児(とらのこ)という酒を造る井手酒造有限会社です。 虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|外観

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|外観
井手酒造有限会社は明治元年に井出興四太郎(よしたろう)氏が創業した酒蔵。蔵元のホームページによると與四太郎氏は製茶の研究や海外輸出等に専念する傍ら、嬉野川の清水を利用し酒造業を創めたと、と書かれています。

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|商品
蔵の主力銘柄は虎之児(とらのこ)。

佐賀県の日本酒は甘口の酒が多いと言われていますが蔵元の話によると中でも嬉野周辺で飲まれている酒は特に甘口だとか。
地元ではレギュラー酒は甘口でないと売れないそうです。

虎之児も搾り終えた原酒の段階で日本酒度はマイナス10。割り水してもマイナス8くらいという甘口の酒。ただし甘口が好まれるのはレギュラーと呼ばれる地元商品の普通酒が中心で特定名称になるとそれほど甘くはないとのこと。
この蔵が造る特定名称酒は日本酒度がプラス2から3くらいの酒を造られているそうです。

井手酒造に訪問し面白いものを発見しました。
虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|虎之児 特選ラベル
JAXA(宇宙航空研究開発機構)では、ロケット打ち上げの際「性能計算書」という書類が作成されるそうです。

JAXA宇宙科学研究本部教授、的川泰宣先生が書かれた「ロケット打ち上げの遊び心」というコラムによると、日本で一番最初に打ち上げられた人工衛星の「性能計算書」のタイトルには「Satellite」という案が挙がったのですが、的川氏が冗談で「Hatelliteぐらいじゃないですかね」と答えたそうです。

これがきっかけで性能計算書の表紙には遊び心が入るようになり、「Hatellite」が「hi-lite」と変化。

そして、はやぶさが打ち上げられる時。
太陽系誕生の秘密を探る「虎の子」とも言える小惑星の破片を回収して返ってくるプロジェクト。

的川氏が偶然眺めていた日本酒リストに佐賀県の嬉野の酒蔵が造る「虎之児」という日本酒を発見。
これだ、と思い蔵元にお酒を取り寄せて、ラベルに手を加えてはやぶさの性能計算書の表紙に使われたそうです。

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|はやぶさ 性能計算書の表紙
オリジナルのラベルを元に細かく手が加えられています。
的川教授の書かれた本によると、表紙の遊び心は毎回チームに笑いを誘い、厳しいチームの雰囲気を和らげてきたとの事。

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|川口博士

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|はやぶさ
こんな感じでラベルには細かく手が加えられています。

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|川口淳一郎
蔵の名前は川口酒造になってます。住所は相模原キャンパスのようです。

小惑星探査機“はやぶさ”は映画化されましたが、映画の中にも虎之児が写っているシーンがあるそうです。

私達が知らないところで、日本酒は様々な利用のされ方が行われてるんですね。 面白い発見でした。

さて写真は仕込み部屋です。 虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|仕込み部屋
井手酒造では代々、福岡県から柳川杜氏が来て酒造りをされていたそうですが今年の造りから地元雇用の方が酒を造られているとのこと。

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|槽場
今酒造年度は11月15日から造りが開始。 甑倒しは1月で、私が訪問した圧搾機にはビニールシートがかぶり搾りも終えていました。造られる酒の大半は地元の温泉街での消費が中心との事。

写真は貯蔵タンク。
虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|貯蔵タンク
上に吊り下げられているのは福が舞い込むようにと「福来朗(ふくくろう)」という名の人形。

なんと温泉付きの蔵。
虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|温泉
温泉街の中心に位置する酒蔵ということで、蔵には温泉があります。
杜氏・蔵人が仕事を終えた後、温泉で身体を休めることが出来との事。
良い蔵ですね。

ただ仕込み水には苦労されているようで、遠方の水を使用されているとの事。

訪問の証の記念撮影。
虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|訪問の記念撮影
はやぶさの性能計算書の表紙の再現した酒に感心する吾郎。

当初は温泉街にある小さな観光酒蔵くらいに思っていましたが、この蔵の日本酒が宇宙開発の現場で利用されていたとは。しかも日本中が注目した小惑星探査機はやぶさで。
実際に訪問してみないとどんな発見があるかわからないものですね。

虎之児(とらのこ) 井手酒造有限会社|嬉野温泉組合




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TEL:0954-43-0001虎之児、若虎醸造元井手酒造有限会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。


タグ :柳川杜氏

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