2013年02月07日

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう)|今里酒造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 303蔵目

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう)|今里酒造株式会社

長崎県東彼杵郡波佐見町宿郷596
蔵元のサイト:http://www.64sake.com/


酒名:六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) ■創業:1772年頃 7代 ■杜氏:久留米杜氏 ■仕込み水:軟水 ■訪問日:2013/2/7

代表銘柄
六十餘洲 純米酒 山田錦
六十餘洲 金撰
六十餘洲 純米酒

磁器(波佐見焼)の産地、長崎県波佐見町。

筆者が住む大阪府枚方市には「くらわんか茶碗」と呼ばれるお椀があり、これらは波佐見町で焼かれて枚方まで運ばれてきたもの。
そんなご縁があってか波佐見町と枚方市は姉妹都市(市民交流都市)が結ばれているそうです。(今回の訪問で知りました)

そんな焼き物の里、波佐見町内に存在する唯一の酒蔵が六十餘洲(ろくじゅうよしゅう)という名の酒を造る今里酒造株式会社です。 六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|外観

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|外観
今里酒造株式会社は今から約240年前の1772年頃(安永元年)に創業したといわれている現在で7代続く酒蔵です。(1772年という年は田沼意次が老中となった年。)

創業者は今里安助さんといい、詳しいことはわからないのですが、先代蔵元やその兄弟から聞いた話によると「学校に行くまでに通る土地は全て自分の家の土地であった」という事ですから、この地の庄屋(大地主)をされていた思われます。

地元の人達は、蔵元の事を「上酒屋」と呼び、2〜3件離れた隣に「下酒屋」と呼ばれる別の酒蔵があったそうです。(google mapを拡大してみると確かに「下酒屋」と記載された家屋が現れます。今は稼働していません)
かつては波佐見町内だけで4件の酒蔵が酒造りをしていたそうですが現在残っているのは今里酒造の一社のみ。

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|蔵の中
蔵は時代ごとに増築され一番古い建物で築200年以上。
国の登録有形文化財に指定されています。

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|蔵の中
歴史を感じる建物、天井の太い梁、並ぶ賞状の数々。
建物全体が非常に良く手入れされていて、綺麗を通り越し素敵と思うレベル。

筆者は300件を超える酒蔵を回って来ましたが、長い歴史を持つ建物をこんなに、綺麗に保たれている蔵は早々にありません。写真を撮るのは控えましたが応接室は婦人画報に出てくるような名家の応接室。素敵な時間を過ごすことが出来ました。

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|梁

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|かまど

写真は蔵のこだわりの商品、六十餘洲(ろくじゅうよしゅう)  純米酒 六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|純米酒 山田錦
酒名、六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) は昭和9年の法人化の際に誕生した銘柄。

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) の意味ですが、かつて日本は64の州で出来ていたことから、日本全国を意味する言葉との事。
日本全国で愛される銘酒になってほしいとの思いから、この名を命名されたそうです。
六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|純米吟醸

原料米には地元波佐見町で契約栽培をしてもらっている山田錦、福岡の糸島産の山田錦、地元米のレイホウなどを使用。

以前は五島列島の小値賀(おじか)島から小値賀杜氏が酒造りに来ていたそうですが、現在は福岡の久留米杜氏が季節雇用で酒造りに来られているとの事。

毎年10月頃から造りが開始し、甑倒しは3月。年間で約1600石の酒を製造されています。この製造規模は長崎の酒蔵の中ではトップクラスの量との事。

写真は仕込み部屋。
六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|仕込み部屋

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|作業中の蔵人
私が訪問した時は、酒母を仕込みタンクに移す添えの作業が行われていました。

蔵はとても清潔に保たれており、いつ全国市場に名を轟かせる銘酒が生まれてきても不思議ではない環境の蔵だと感じました。

六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|槽場

訪問の証の記念撮影。
六十餘洲(ろくじゅうよしゅう) 今里酒造株式会社|記念撮影
六十餘洲 純米吟醸に興味を持つ吾郎。

長崎の酒ですが、長崎では料理に砂糖を用いて味付けをする事が多く、全体的に濃い目の味つけになる事から、それに合う酒となると少し甘口傾向になるとか。

その結果、長崎で造られる酒は全般的には少し甘口の傾向があるとの事ですが、今里酒造では味がしっかり乗った結果、少し甘く感じられる酒。
それでいて切れが良く、料理を楽しむための食中酒を目指して酒造りをされているそうです。

今の時点で特に長崎県から全国市場で名を馳せる日本酒は登場していません。
しかし、今後もし長崎から蔵が出てくるとした今里酒造である可能性が高いように思いました。
日本酒ファンの皆様、要注目の酒蔵です。




商品の購入・質問は六十餘洲(ろくじゅうよしゅう)|今里酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:0956-85-2002六十餘洲醸造元今里酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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