2012年11月30日

鉾杉(ほこすぎ)|河武醸造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 299蔵目

鉾杉(ほこすぎ)|河武醸造株式会社

三重県多気郡多気町五桂234
蔵元のサイト:http://www.hokosugi.com/


酒名:鉾杉(ほこすぎ)、弓形穂(ゆみなりほ) ■創業:安政4年(1858年)8代 ■杜氏:南部杜氏 ■仕込み水:軟水 ■訪問日:2012/11/30

代表銘柄
鉾杉 秀醇
鉾杉 純米酒 山廃仕込
弓形穂 特別純米 無濾過生原酒

三重県の松坂から車を走らせること約30分、街中から郊外と景色を変え、国道から脇の道に入って進むと対向車が来たらすれ違うのがたいへんなような細い道が続きます。
いかにも酒蔵が残っていそうな懐かしい景観の旧市街の中に河武醸造が存在します。
鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|外観

鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|外観
河武醸造株式会社は安政4年(1858年)に創業した現在で8代続く酒蔵です。

蔵のルーツですが蔵が建つ場所から約1キロ離れた場所になたね油、大豆油屋を扱う本家があり、そこから分家をし味噌、醤油の製造業を開始。

当時、米を扱うには信用が必要だったそうで、味噌・醤油の製造業を行い実績を積んだ事で豆や麦と同様に米の仕入れが出来るようなり、お上より酒造業の許可を得て酒造りを行うようになったのがルーツと言われています。
創業した安政4年というのは、本家から独立し味噌・醤油の製造業を開始した年で、酒造業が行われるようになった年は不明との事です。

2011年5月から日本テレビ系列の土曜ドラマで放送されていた「高校生レストラン」のモデルとなった、「まごの店」という現役高校生が運営するレストランが同じ多気郡多気町に存在します。
この「まごの店」の醤油は河武醸造株の製品が使われています。

写真の方は8代目蔵元、河合英彦さん。
鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|河合英彦蔵元

現在の主力銘柄「鉾杉(ほこすぎ)」が誕生したのは、蔵が法人化し河武醸造株式会社となった昭和26年の7月以降。
法人化の際に、万代花の宴、鉾杉(ほこすぎ)の2銘柄が誕生。昭和35年頃に鉾杉(ほこすぎ)に一本化。

鉾杉という酒は「ほんのり甘口で、膨らみがあるけどくどくない。切れのある酒」。
先代がとてもお酒が好きで、自分が飲みたいと思う酒を杜氏と話をしながら造り上げてきた酒質。

先代はリベート制を廃止する代わり、酒の販売を問屋に任せっきりにするのではなく、蔵元自らが営業に行き小売店1件づつ回ってお酒をPRされたそうです。

店の大将やお客様の顔を見ながら、頂いた意見を味にフィードバックするうちに地元消費者の支持を増やし、やがて店主が勧めなくても、店に来たお客様の手が自然と商品に伸びて買って帰られる酒にまでに至ります。
最盛期には松坂、伊勢を地盤に6千石を超える規模にまで成長されたそうです。

鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|弓形穂 米は三重県産米が主体。100%三重県産米という年もありますが、使用する米の約7割が三重県産の米。

蔵が力を入れている酒造好適米は「弓形穂(ゆみなりほ)」。2011年に酒造好適米に品種認定された新しい品種。

弓形穂(ゆみなりほ)とは伊勢錦の兄弟品種で、となり村にある元坂酒造で栽培されていた伊勢錦の中から背丈が低い短稈(たんかん)の物が出てきたそうです。これは伊勢錦なのか?三重大学に調査を依頼し調べた結果2011年に新品種と認定。

河武醸造では三重大学から種をもらい自ら弓形穂を栽培し育てた米で酒造りに使用。
米の数量が少ないため、現在は720mlのみ販売との事ですが、次年度から収量を増やして1800mlも発売する予定との事。

鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|麹室

酒の造り手は岩手から南部杜氏が蔵人を引き連れて計4名で参加。そこに地元の人2名加わって計6名。新米がとれた9月下旬から酒造りが開始し甑倒しは3月。年間で約1400石の酒を製造されています。

最近力を入れているのが山廃仕込で、そもそも南部杜氏はあまり山廃仕込を行わないそうです。
蔵元は南部杜氏に山廃仕込の勉強をしてもらい造った結果、能登の山廃とは異なる軽いタイプの山廃に仕上がったとの事。
とても飲みやすくい美味しい事から、それ以来毎年必ず1本は造り続けているそうです。

写真は酒母。
鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|酒母

鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|仕込み部屋

鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|タンクの口

訪問の証の記念撮影。
鉾杉(ほこすぎ) 河武醸造株式会社|記念撮影 仕込み水の柔らかさと美しさに驚く吾郎。
水質は超軟水。非常に柔らかく、最後にほんのり甘さを感じるようなとても美しい水でした。

河武醸造は地元中心に展開している蔵で、県外に出ていないため情報がなく訪問する前までどのような蔵なのかわかりませんでした。
しかし先代の地道な努力が実り、松坂と伊勢を地盤としあらゆる飲み屋に置かれる定番酒としての地位を確立。最盛期には6千石を超える規模にまで成長されとの事。
他の三重県の酒蔵の話によると、松坂や伊勢では河武さんのお酒が強いので営業にいっても簡単には入り込めなかったとか。三重県の他の酒蔵からも優良企業と言われるほどの実力蔵です。




商品の購入・質問は鉾杉(ほこすぎ)|河武醸造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:0598-37-2037鉾杉(ほこすぎ)、弓形穂(ゆみなりほ)醸造元河武醸造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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