2012年11月28日

鈿女(うづめ)|伊藤酒造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 293蔵目

鈿女(うづめ)|伊藤酒造株式会社

三重県四日市市桜町110
蔵元のサイト:http://www.suzukasanroku.com/


酒名:鈿女(うづめ)、猿田彦(さるたひこ) ■創業:弘化4年(1847年)5代 ■杜氏:社員杜氏 ■仕込み水:中軟水 ■訪問日:2012/11/28

代表銘柄
鈿女 純米吟醸 神の穂
鈿女 純米吟醸
猿田彦 特別純米

外観
伊藤酒造株式会社は江戸時代後期にあたる弘化4年(1847年)に伊藤 幸右衛門氏が創業した現在で5代続く酒蔵です。

蔵が位置する桜という地域には、かつて4件の酒蔵があり四日市インターから桜の一帯の土地は、4件の酒蔵が所有していたそうです。創業者の伊藤 幸右衛門氏は庄屋のような存在で、米が豊富にあった背景から酒造りを始めたと言われています。

創業当時の屋号は◯にトと書いてマルト。三重桜、伊勢桜という酒名が最も古い銘柄だそうです。
その後、明治時代に東京にお酒を売り込む際に「三重」とか「伊勢」という酒名ではダメだという事で「日本華(にほんか)」という酒名が誕生。現在では「三重」とか「伊勢」がお酒の名前に付いている方が良いのですが、当時は「日本」と付けた方がナショナルブランドのような信頼感がある酒に聞こえたようです。日本華と命名した酒は当たってよく売れたとの事。

そして現在の酒名「鈿女(うづめ)」が誕生したのは昭和の中〜後期。新潟の越乃寒梅が大流行していた時代です。
当時、東京で学生をされていた5代目蔵元の伊藤 旬さんは、篠田次郎先生、梅錦の山川社長、東力士の島崎社長、日本名門酒会の飯田社長など、当時地酒ブームの先頭を行っていた人々と出会います。

彼らの刺激を受け、先代の蔵元に「ウチも吟醸酒を造ってみては?」と提案。
最初は首を縦に振らなかったそうですが、卒業の年に「では卒業記念に1本造ろう」という事になり、造った大吟醸酒がいきなり三重県の鑑評会で1位受賞。全国でも金賞を受賞します。

これを機会に吟醸酒の製造が始まり最初の2年は日本華の名前で販売しましたが「折角やて、いい名前をつけよう」という事になります。
地元の氏神様が「天鈿女命(あまのうずめにみこと)」である事から、その宮司さんからの提案で「鈿女(うづめ)」という酒名が誕生します。

写真の方は5代目蔵元、伊藤旬さん。
伊藤旬蔵元
今から20数年前、酒蔵の仕事についた時に全国の地酒屋さんを回られたそうですが、そこで特徴のある酒を造らなくてはいけない、と考えるようになります。

今でこそ地産地消といわれ、地元の酒造好適米で酒造りをする蔵が多いのですが、当時は兵庫の山田錦など良い米を用いることが差別化とされていた時代。
酒のスペックを見ても兵庫の山田錦や富山の五百万石といったものが多かった事から、それらとは違う酒を造ろうと、三重県産の米による酒造りを行う事を決められます。
10年前に蔵元自らが酒造りを行うようになると味についても特徴を付ける方向に進みます。

現在、委託生産を除いて自社で販売している酒は全量、三重県産米(伊賀の山田錦、神の穂)を使用。
毎年10月の末ごろから酒造りを開始。2月中旬の甑倒し迄の間、年間に200石弱の酒を製造されています。

「鈿女 吟醸酒」過去に全国鑑評会に出品していた頃の流れをくむ綺麗系の優等生タイプの酒。
蔵元がお勧めする純米吟醸 神の穂はふんわりした優しい口当たり、ゆっくり広がるほのかな甘味が特徴。
また特別純米 猿田彦は、2年の熟成酒に山廃酒がブレンド、燗酒にすると冴える味わいだとか。

商品

仕込み水は日本の名水百選に選ばれた智積養水(ちしゃくようすい)の地下水を使用。
仕込み水

井戸水

釜場

仕込み部屋
鈿女 吟醸酒は淡麗辛口が流行っていた時代の流れをくむ酒なので、これだけが辛口系のスッキリした酒ですが、それ以外の酒は概ね日本酒度がマイナスの酒。

蔵元が言われるには辛口、辛口と言っている人に「こっちの方が美味しいぞ」とぶつけたかった。
飲んだ時にしっかり旨みをつける酒。
旨みを与えるとドライな酒とは真逆になります。それに伴い甘みもついていきます。

お客様の評価は別れる酒です。
評価が割れてもいいので、何人のひとから美味しいといってもらえるよう甘口に造っています。
その言われた言葉が印象に残りました。

最後に訪問の証の記念撮影。
記念撮影
酒樽や槽で造られた階段に感心する吾郎。

蔵には「慕蔵」という販売店が併設。2回に登る階段が樽と槽の木材で造られているとのこと。
蔵は一般の方への蔵見学もオープンです。三重県に来られた際には是非蔵訪問をお勧めします。




商品の購入・質問は鈿女(うづめ)|伊藤酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:059-326-2020鈿女、猿田彦醸造元伊藤酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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