2011年10月01日

屋守(おくのかみ) 金婚|豊島屋酒造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 212蔵目

屋守(おくのかみ) 金婚|豊島屋酒造株式会社

東京都東村山市久米川町3丁目14-10
酒名:屋守(おくのかみ) 金婚 ■創業:慶長年間(1596〜1615年) ■杜氏:社員杜氏(越後杜氏) ■仕込み水:中軟水 ■訪問日:2011/10/1

代表銘柄
屋守(おくのかみ) 純米吟醸 無濾過本生原酒
屋守(おくのかみ) 純米 純米無調整生詰
金婚 金印辛口

志村けんさんの『東村山音頭』によって全国に市名が知られる事となった東村山市。
この東村山に酒蔵があります。
金婚屋守(おくのかみ) という名の酒を醸す豊島屋酒造株式会社です。

屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|外観
屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|外観
屋守(おくのかみ)金婚という日本酒を製造する豊島屋酒造株式会社は昭和12年、会社の分社化により誕生した酒蔵です。

蔵のルーツは慶長年間(1596〜1615年)にさかのぼります。
徳川家康が江戸に入り、江戸の街がにぎやかになる頃、
江戸は神田の鎌倉河岸(首都高の神田橋インターチェンジ付近)で豊島屋十右衛門氏が始めた居酒屋からスタートします。

江戸時代、日本酒は「酒樽」で流通されていましたが、お酒ではなく「酒樽」にも値打ちがあり、空いた酒樽を転売したらお金になったそうです。

豊島屋は何処よりも安い価格で酒を提供、
酒を薄利で販売しても、樽が空けば空くほど儲かるというビジネスモデルを発見します。

飲みに行く人間から見れば、少しのお金で沢山飲めるわけですから、皆さん豊島屋さんに酒を飲みに行きます。
とても良い好循環が生まれて商売は繁盛。

当時の商売というのは、家を継ぐ長男意外は「暖簾分け」といって本家以外の商いで独立させる事が多く、代を重ねるにつれ鎌倉河岸一帯は一族による様々な店が並んでいたそうです。
やがて自分でも酒を造ろうとなり江戸期に白酒の製造と販売を開始。

明治時代に入り3社共同による酒蔵を灘で開始。
大正天皇ご成婚に授かり現在の主力銘柄「金婚正宗」が誕生します。

一時、蔵は府中に移転したそうですが、良い環境を求め東村山にあった酒蔵を買い取る形で現在の場所に移転します。
昭和12年に酒蔵が分社化し、現在の豊島屋酒造株式会社が誕生します。

写真は豊島屋酒造株式会社の次期後継者、田中孝治さん。
屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|田中孝治さん
現在の豊島屋酒造の主力銘柄は、金婚正宗と地酒専門店への限定流通銘柄、屋守(おくのかみ)

田中孝治さんに東京に日本酒ついてきいてみました。

日本酒というと東北や新潟のお酒が美味しいイメージされている方が多く、東京で美味しい日本酒なんて造れるの?
と思っている方が多いと思います。しかし飲んでいただけると納得の酒を造っています。
イメージと酒の味とのギャップに驚かれる事を蔵元サイドから観ていて楽しい。

そして日本最大のマーケットに一番近い所で商売をしているため情報や流行の流れをダイレクトに、しかも早くキャッチすることができます。
有名飲食店や地酒専門店が密集しているので、電車一本で日帰りでリサーチ出来ます。
東京ならではの利点を活かし酒造りをしています、との事。

江戸初期から商いをされているだけあって、例えば金婚正宗は初詣で毎年日本一の参拝者が訪れる明治神宮の御神酒に採用されているとの事です。
市場が大きいだけあって、お正月の明治神宮だけでもかなりのお酒が売れているそうです。

写真は釜場です。連続蒸米機を使用されています。 屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|釜場

写真は麹室。
屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|麹室
料理の隠し味に日本酒が使われていますが、食品メーカーが造る食材・調味料にも日本酒が使用されています。
東京周辺には食品関係の大手企業が存在し、距離的に近いという理由で、大手企業から調味料の隠し味としてこの蔵で製造されているお酒が採用されているそうです。
その為、通年で日本酒を製造する必要があり、麹室は1年中休まず稼動しているとの事。
東京には地方では思いつかないような需要がありますね。

写真は仕込み部屋です。
屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|仕込み部屋
屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|モロミ
通年で稼動しているため、私が訪問した10月1日にはモロミが湧いていました。

写真は槽場です。
屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|槽場
豊島屋酒造の社是というべき言葉が「感謝と向上心」。

お酒を造れる喜び。
その先に小売店がいて、飲食店がいてお客様がいて初めて酒造りが出来る。

東京は都会故に田んぼが少なく、酒造りに必要なだけの充分なお米がありません。
先ずは農家に方にお米を造っていただける事から感謝しなくてはいけません。
次に大消費地に近い場所に酒蔵が有るため、小売店、飲食店、お客様との距離も近くなります。

農家の方が手塩にかけて作られた米を頂いて、お酒という違うものに形を変え販売店に手渡す。

すべての方が飲んで良かった、扱って良かったと思っていただきたい。
酒を飲んでいただいた際に、感謝の気持が伝わる酒を造りたい。
その為には一歩でも半歩でも前に出る勇気が必要。

気持ちのレベルが潤う会社にしていきたい。
そう語って頂きました。

訪問の証の記念撮影は仕込み部屋にて撮影。 屋守(おくのかみ)  金婚 豊島屋酒造株式会社|記念撮影
まだ多くの酒蔵が今季の酒造りを開始していない10月1日、既に湧いているモロミに遭遇。
東京には様々な需要がある事に感心する吾郎でした。




商品の購入・質問は屋守(おくのかみ) 金婚|豊島屋酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:042-391-0601屋守(おくのかみ) 金婚醸造元豊島屋酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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