2011年09月30日

いづみ橋|泉橋酒造株式会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 209蔵目

いづみ橋|泉橋酒造株式会社

神奈川県海老名市下今泉5-5-1
酒名:いづみ橋 ■創業:1857年(安政4年)6代 ■杜氏:南部杜氏 ■仕込み水:弱硬水 ■訪問日:2011/9/30

代表銘柄
いづみ橋 特別純米酒
いづみ橋 恵
いずみ橋 とんぼラベル 山廃純米

神奈川県の中央に位置する海老名市。
現在でも市内に田園地帯を見ることが出来る、伝統的な農業緑地と都市住宅が共存している街。

その海老名市にて、神奈川県の地酒を牽引している酒蔵があります。
いづみ橋という名の地酒を醸す泉橋酒造株式会社です。

いづみ橋 泉橋酒造株式会社|外観 いづみ橋 泉橋酒造株式会社|外観
ペリーが黒船7隻を率い浦賀に来航した1854年。
日本は明治維新に向け大きく変化する事になるのですが、その3年後の1875年(安政4年)。
国が大きく揺れていた時代、相模の国に新たな酒蔵が誕生しました。
現在、いづみ橋という酒を醸す泉橋酒造株式会社です。

写真は6代目蔵元の奥様、橋場由紀さん
いづみ橋 泉橋酒造株式会社|橋場由紀さん
蔵元が留守だったので、橋場由紀さんからお話を伺いました。

泉橋酒造株式会社は安政4年(1857年)この地の大地主の家に生まれた友八氏によって創業した現在6代続く酒蔵です。
土地の多くは小作に貸し、そこで収穫される米を地代として受け取っていました。

所有する土地はかなりの広さがあり、現在の酒蔵が立つ場所から海老名駅あたりまでが自分の土地だったそうです。
その為、新たな事業をおこさなくとも食べることに困っていなかったのですが、友八氏は時代変化を敏感に感じたのではないでしょうか。

酒造業への参入を決意しますが親がそれに応じません。
地主で十分な収入が有るのだから、わざわざ面倒な産業をする事は無いと反対します。
しかし友八氏の酒造業参入に対する熱意は変わらず、ついにはハンガーストライキを起こします。

困った両親は酒造業への参入を認め、1875年(安政4年)にこの地で創業する事になります。

海老名市外は平地であったことから、その当時はあちらこちらに水路が巡らされていて、蔵の近くには泉川という水路があり、蔵のとなりには泉川にかかる橋があったそうです。

橋の近くに蔵があった事から、地元の人々はこの酒蔵の事を「橋場」と呼ぶようになり、蔵元の苗字「橋場」もここからきているとの事。
蔵の町名が「下今泉」であった事から、泉の橋場さん→いずみ橋という屋号がついたそうです。

写真がこの蔵自慢の酒、いずみ橋
現在は全ての酒に醸造アルコールの使用を廃止。全量純米酒の酒蔵です。
いづみ橋 泉橋酒造株式会社|商品
この地に住む人々によって自然と付いた酒名「いずみ橋」。
現在も尚この酒蔵の主力銘柄として、地元はもちろん神奈川県の地酒を牽引する存在として全国の日本酒ファンにも愛されています。

写真は蔵の横に広がる栽培田。
いづみ橋 泉橋酒造株式会社|栽培田
写真に写っている田んぼは全体のほんの一部分。もっと広大な広さがあります。

泉橋酒造の酒造りは米作りから始まります。
食管法が改正された1995年、自社で栽培した米が酒米として自由に使えるようなった事を機に、自社で栽培した酒米で酒造りを開始されます。
やがて地元でメインで米作りを行なっている強者の農家の方達が酒米作りに参加。
しかしいくら農家のベテランとはいえ、酒米作りは初めての経験。 最初は苦労されたそうで「相模酒米研究会」といういずみ橋の為の酒米栽培の研究会を発足。
これによって品質が向上します。

そして現在では、泉橋酒造が用いる原料米の大半は相模酒米研究会による自分たちが手がけている酒米。

今では酒蔵が酒米作りまで手がけているとケースはそれほど珍しくありませんが、どの蔵もせいぜいタンク2〜3本くらいまで。
泉橋酒造では、ほぼ全量を海老名市をはじめその近隣で栽培している、素性が解る酒米にて酒造りをされています。

酒米は可能な限り「減農薬」で栽培しています。
蔵のシンボルマークである「赤とんぼ」は、農薬の量を減らした事で、赤とんぼの数も増えるだろう。
秋には沢山の赤とんぼが飛ぶまちを作りたい、そういう願いが込められているそうです。

神奈川県の酒蔵で自社で精米機を持つ蔵は泉橋酒造のみ。 いづみ橋 泉橋酒造株式会社|精米機
米作りから酒造りを行う泉橋酒造では、精米も自社で行います。
それによって米作りから酒造りまで全て自社で完結します。

酒蔵にとって精米機とは、最後に揃えるというべき機械です。
単に機械が高価なだけではなくランニングコストもかかります。
広い施設スペースを必要とし、周辺住宅への騒音など環境配慮あり、早々に手に入れられる道具ではありません。
神奈川で唯一精米機を持つ酒蔵です。

写真は麹室 いづみ橋 泉橋酒造株式会社|麹室
左に「麹蓋(こうじぶた)」が積まれていますが、これは出品酒のなど特別な酒を仕込む時だけ用いる蔵が大半です。
泉橋酒造では、全量この麹蓋(こうじぶた)を用い、手造りによる製麹(せいきく)を行なっています。
とても強いこだわりを感じます。

写真は仕込み部屋。 いづみ橋 泉橋酒造株式会社|仕込み部屋
仕込み部屋はとても清潔です。
通路がタイル貼りになっているのは、あえて汚れを目立つようにする事で常に清掃を心がけてもらうためです。

訪問の証の記念撮影は蔵の横に広がる栽培田で撮影。
いづみ橋 泉橋酒造株式会社|記念撮影
米作りから酒造りまで、こだわり抜いて造られた酒「いずみ橋」は、トラディショナルな食中酒。
料理に合わせてゆっくり飲み続けられる酒です。

海老名の地で栽培される山田錦に驚く吾郎でした。




商品の購入・質問はいづみ橋|泉橋酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:046-231-1338いづみ橋醸造元泉橋酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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