2011年06月15日

常山(じょうざん)|常山(とこやま)酒造合資会社

新進気鋭 酒蔵訪問の旅 189蔵目

常山(じょうざん)|常山(とこやま)酒造合資会社

福井県福井市御幸1丁目19-10
代表銘柄:常山(じょうざん)
創業:1804年(文化元年)8代
杜氏:南部杜氏
仕込み水:軟水
訪問日:2011/6/15

代表銘柄
常山 純米超辛
常山 越山若水 純米吟醸
常山 大吟醸 香月華

徳川 家康の次男、松平 秀康氏が初代福井藩主となり城を構えた場所が福井県福井市。
福井市は福井藩52万石の城下町として栄え、現在福井城の天守閣のあった場所には福井県庁が建ち、堀の周囲は官庁街になっています。

福井藩の御用商人としてスタートした酒蔵が常山(じょうざん)という名の日本酒を造る常山(とこやま)酒造です。
常山(じょうざん) 常山酒造|外観

常山酒造の起源は1621年(元和7年)、徳川2代将軍 秀忠の時代に始まります。
松平藩の御用商人として藩主より現在、福井中央郵便局がある辺りに500坪の土地を拝領。
綿屋の屋号で両替商を営んだ始まりといわれる酒蔵です。

綿屋は現在でいう銀行業者と同じような金融業を行っていたようで城下屈指の分限者とし知られ、一乗谷の城代家老だった神谷家と2度も縁組が行われていることから、単なる商人ではなく藩内の金融に関し権勢を振るった家柄だと推測されています。

そして文化元年(1804年)、場所を変え現在蔵が建つ場所にて「両替屋」の屋号で酒造業を開始。「常祝(じょうしゅく)」という酒名の酒を売り出します。次に県の特産品であった織物の「羽二重(はぶたえ)」にあやかり「羽二重正宗」という酒を造ります。羽二重正宗は現在も地元のレギュラー酒として販売されています。


写真は釜場です
常山(じょうざん) 常山酒造|釜場

福井市は第2次大戦中の昭和20年、アメリカ軍による福井空襲によって街を焼かれています。市内の中心部に位置した常山酒造もそのその際に焼失しますが御用商人という家柄で資産があったのか早々に酒蔵を建て直します。

しかし蔵を建て直し戦後の復興に向けて頑張っていた昭和23年、今度は福井地震が起きて壊滅的な打撃を受けます。
この時は現蔵元の祖母の実家が山林を持っていたので、その木材を使って蔵を再建させます。

2度の危機を乗り越えた常山酒造は戦後の経済成長に乗り地元を中心に羽二重正宗を販売。
そして現在の主力銘柄「常山(じょうざん)」は平成8年に誕生します。
ちなみに「常山」は、酒名では「じょうざん」と読み、酒蔵の名称では「とこやま」と読みます。

常山は食中酒として飲める酒を目指して造られています。

福井県は食材に恵まれ、特にお魚とお米が美味しい土地です。
料理が美味し土地だったので料理の邪魔にならない酒、料理との調和が良い酒が基本となります。大吟醸でも香りは穏やか。 料理と酒が相互に引き立つような酒、酔ってからでも飲みたくなる酒を目指しているとのこと。


常山酒造の杜氏、栗山雅明さん。流派は南部杜氏です。
常山(じょうざん) 常山酒造|麹室

常山酒造は静岡県浜松出身の栗山雅明さんが酒造りをされています。

もともと静岡で自動車整備会社で10年働いた後、日本酒好きが高じて、銘酒居酒屋「京三」を12年間経営。
日本酒を造りたいと思い静岡県の名門蔵「青島酒造」に就職し8年間酒造りを学びます。
平成13年に常山酒造に来た後、翌年には杜氏となり酒造りの責任を任されます。

南部杜氏の県外組合に所属。喜久酔の出身ということで、造りの前には杜氏を含め蔵人全員が髪を落とし丸坊主になって酒造りを行うとの事。

工業の街、静岡県浜松出身である栗山杜氏は「やらまいか精神」による酒造りを行っています。 何かしてみよう、一歩踏み出してみよう、何かチャレンジしてみよう、という精神で酒造りに挑まれています。


常山(じょうざん) 常山酒造|仕込み部屋

仕込みは1トンを基本としています。
杜氏が蔵に入った当時は1.5トンでしたが、1トンに減らす事で麹の製造時間をより長くすることが出来ます。麹の質を向上するため1トン仕込みに変更されたとの事。

工夫を得意とする杜氏さんで、ザル一つみても吟醸用の水切りが良いステンレスのザルは1つ2万5千円もします。
しかし探してみたら同じ性能を有する道具がどこかにあるものです。食品関係で40%精米の米粒がこぼれないステンレスのザルを発見。コストは1個5千円ほど。
杜氏さんは「このザルを1万円くらいで酒蔵に売って商売してもいいかも?」と冗談を語られました。

高価な機器を購入すること無くどう品質を向上させるのか?それを常に考えている杜氏さんだと感じました。


最後に訪問の証の記念撮影。
常山(じょうざん) 常山酒造|記念撮影
栗山杜氏の工夫の結晶ともいうべ常山を手に取り、感心する吾郎でした。


商品の購入・質問は常山(じょうざん)|常山(とこやま)酒造合資会社へお問い合せ下さい。
TEL:0776-22-1541常山(じょうざん)醸造元常山酒造合資会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

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