2010年10月29日

桃太郎|文本酒造株式会社

新進気鋭酒蔵探しの旅。
103件目の訪問蔵は、高岡郡四万十町の桃太郎 文本酒造株式会社です。

桃太郎|文本酒造株式会社

所在地:高知県高岡郡四万十町本町4-23
銘柄:桃太郎
創業:明治36年
杜氏:社員杜氏(無所属)
仕込み水:軟水
訪問日:2010/10/29

代表銘柄
桃太郎
フレッシュ桃太郎 にごり酒
フレッシュ入駒
大吟醸 干城の酒


佐野 吾郎です。美味しいお酒を飲まれていますか?
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無手無冠の訪問レポートの冒頭顔出しが好評だったので、今回も冒頭に顔出しをする事にしてみました。

さて10月25日から5日間連続で高知の酒蔵18社の訪問をしましたが、いよいよ最後の蔵元です。


高知県は高岡郡四万十町にて桃太郎という銘柄の日本酒を造る、文本酒造株式会社です。
桃太郎|文本酒造株式会社

蔵の外観はご覧の通り、裕福な商家を感じさせる、古き良き造り酒屋の姿。
自動販売機なども置かれていません。

年間の生産石数は約200石。
その大半が地元で消費されている地酒です。


こちらが蔵の主力銘柄の「桃太郎」。
桃太郎の酒名は先代が昭和41年頃に命名されたそうです。偶然にも昭和41年は私が生まれ年です。
momotaro2.jpg桃太郎はどういうお酒なのでしょうか。

4代目蔵元の文本 憲助さんによると「高知県の淡麗辛口に逆らっている酒です。」
という面白い返事が返ってきました。

土佐酒の中では甘口の部類に入る酒で、日本酒度的にはプラス3くらい。
辛い物でもプラス5まで、との事。

日本酒度がプラス3〜5という数字は、一般的にはあまり甘いとは言えない酒度ですが、高知県ではこれくらいでも甘口の部類に入ってしまうんですね。


写真の笑顔の方が4代目蔵元の文本 憲助さんです。
momotaro3.jpg蔵が位置する高岡郡四万十町は山間寄りですが、食文化は高知市内とは特に変わらないとの事。

女性がお酒を飲む事が恥ずかしいという気質が無く、お酒の席では男女を問わず皆で大酒を飲む、土佐の飲酒文化圏の属します。

私が訪問した時には既に作りが始まっていました。
蔵人の中には女性の姿もあります。
momotaro4.jpg蔵元は、小さな酒蔵の魅力は、大手には出来ないような酒造りではないか、と考えておられます。
その結果、時代の流れに逆行するかのような作業をあえて行なう事で、手造り感のする酒を目指されています。


この槽は、旧式の槽をわざわざ修復してまで現役で使用しているとの事。
その話を聞いて、驚く吾郎。
momotaro5.jpgこのような昔ながらの槽では、積み替え作業を含めて2日間押し続けないと、酒を搾り終える事ができないそうです。

小規模な蔵の特徴を生かし、地元に根差した酒を造り続けておられる蔵元です。
同時に純米吟醸など特定名称酒にも力を入れておられ、高知県のダークホース的な存在の酒蔵かもしれません。
日本酒ファンの皆様、土佐の桃太郎さんは要チェックですよ。

商品の購入・質問は文本酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:0880-22-0039 桃太郎醸造元 文本酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。  

Posted by 佐野 吾郎 at 16:00TrackBack(0)高知県の酒蔵巡り

2010年10月29日

無手無冠(むてむか)|株式会社 無手無冠

新進気鋭酒蔵探しの旅。
102件目の訪問蔵は、四万十川上流に位置する無手無冠(むてむか)です。

無手無冠(むてむか)|株式会社 無手無冠

所在地:高知県高岡郡四万十町大正452
銘柄:無手無冠(むてむか)
創業:明治26年
杜氏:社員杜氏(無所属)
仕込み水:軟水(四万十川の伏流水)
訪問日:2010/10/29

まいど!佐野屋の佐野吾郎です!
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突然、変な写真で登場してごめんなさい。

訪問蔵102件目にして「顔はめ」がある酒蔵、初登場!
まさか酒蔵に顔はめ置いてあるとは。しかも蔵元による手造り感ありあり。

現在、稼働中の酒蔵が約1200蔵あると言われています。この確率で考えると全国には約10蔵くらい、顔はめがあるかもしれません。地酒蔵は実に奥が深い。(笑)


しかし、これだけではありません!
撮影スポット満載!
ブロガーお薦めの酒蔵が、無手無冠(むてむか)です!
株式会社 無手無冠 むてむか

ご覧下さいこの外観。杉玉だけでも4個ぶら下がっています。赤いヒョウタンもぶら下がっています。
何かブロガー心をくすぐる蔵元です。
mutemuka2.jpg上記の建物は蔵の事務所の部分になります。
この建物の裏が、お酒を製造する蔵になります。
早速、蔵の中を訪問させていただきました。



蔵に入るととても甘い香り。麦焼酎を仕込む麦を蒸していました。
麦を蒸すと栗のような甘い香りがするんですね。
mutemuka3.jpg無手無冠は、四万十川上流にある大正町に明治26年に創業した酒蔵です。

ダバダ火振という名の「栗焼酎」で有名です。
蔵の周辺が栗の産地でしたが、80年代に外国産の安い栗に押されるようになり、当時の町長から相談を受けて栗焼酎を造る事を開始。

ダバダ火振という、1回きいただけで印象に残ってしまうネーミングですが、四万十川の伝統漁法である「火振り漁」と、地名の「駄場」を加えて、語呂良く「ダバダ火振」と命名。

この栗焼酎が大ヒットし、栗は地元だけでは足りなくなり、愛媛、熊本、茨城などから栗を取り寄せて造っているとの事。
現在は日本酒が200石、焼酎を約2000石造っています。

また無手無冠むてむか)という蔵の名前もインパクトがあります。
一度聞くと覚えてしまう名前です。

この意味は「無手」は余計な事に手を加え無い(より自然にという意味)。無冠は等級等の冠は必要ありません。という意味だそうです。


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全て、この昔ながらの槽(ふね)で酒を搾ります。槽は3機体制です。
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こちらは焼酎を貯蔵しているカメ。
家にタップリ焼酎が入ったカメがあったら、酒飲みとしては嬉しいのですが・・・。
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蔵には売店があります。ここにも杉玉が4個ぶら下がっています。
屋根からぶら下がっているのは、「鮎のぼり」です。

看板に書かれていますが、自社の製品だけではなく、高知の全酒蔵の酒を取り扱っています。
こんなお店を目にしたら入るしか無いでしょう。

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入ったお店の中がこんな感じです。
ドンキホーテといい勝負。ところ狭しと商品が並んでいます。通路は人が一人通れるくらい。
mutemuka8.jpg写真の方が店長の福永 太郎さん。
本当に土佐の日本酒が全部あります。凄い品揃えです。



で、何故か蔵の事務所にはご覧のようなフィギュアが多数飾られています。
mutemuka9.jpg萠系のアニメキャラから、北斗の拳、伊達政宗、五重塔、奈良の遷都君まであります。
写真はほんの一部で、この4倍くらいスペースに、坂本龍馬など実にフィギュアが展示されています。

蔵元さんの趣味でしょうか?

これらのフィギュアは海洋堂の製品です。

海洋堂では、創業者の故郷である四万十町に「海洋堂ホビー館」という博物館を造る計画が行なわれています。
蔵元の趣味ではなく、海洋堂ホビー館をPRする目的でフィギュアを並べているそうです。

けど、その説明を聞かず、この部分だけ見てしまった方は「蔵元って少しオタクかも」と勘違いされているかもしれません。

いずれにせよ「訪問して面白い蔵元」には間違いありません。
日本酒ブロガーの皆様、わざわざ四万十川の上流まで訪問する甲斐がありますよ。


最後に訪問の証の記念撮影。
やっぱ、ここで撮るしか無いでしょう。
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商品の購入・質問は株式会社 無手無冠へお問い合せ下さい。
TEL:0880-27-0316 無手無冠醸造元 株式会社 無手無冠
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。  

Posted by 佐野 吾郎 at 14:00TrackBack(0)高知県の酒蔵巡り

2010年10月29日

藤娘(ふじむすめ)|藤娘酒造株式会社

新進気鋭酒蔵探しの旅。
101件目の訪問蔵は、四万十市の藤娘酒造です。

藤娘|藤娘酒造株式会社

所在地:高知県四万十市中村新町4-5
銘柄:藤娘
創業:昭和19年
杜氏:土佐杜氏
仕込み水:軟水(四万十川の伏流水)
訪問日:2010/10/29

代表銘柄
藤娘 上撰
藤娘 純米吟醸 生酒
純米吟醸 四万十の風

中村城を背に、この地で古くから酒を造る、藤娘酒造
藤娘(ふじむすめ)|藤娘酒造株式会社

創業は昭和19年となりますが、戦中の国家総動員法により、16の酒蔵が統合され、現在の藤娘酒造になりました。


藤娘酒造の年間生産数は約800石。
主力銘柄は「藤娘」。造られる酒の約8割が地元の高知県内で消費されています。
fujimusume1.jpg藤娘酒造の造る酒は、高知流の淡麗辛口の路線に沿った酒で、淡麗辛口ながら味がある酒。
他の高知の酒と比べて、少し酸味が穏やかだそうです。

カツオのタタキをはじめ、四万十川で取れる、小エビ、もずく蟹、鮎といった川の幸にもよく合う酒です。

写真は仕込み部屋です。
南国の酒蔵だけあって、冬が寒い地域の蔵と異なり、完全に一部屋として密閉されています。
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こちらは酒母室です。
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出麹の場面で記念撮影させていただきました。
造りが始まって忙しい中、ご案内していただきありがとう御座いました。
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このサイトでは、藤娘の販売は行なっていません。
商品の購入・お問い合せは下記電話番号へお問い合せ下さい。
TEL:0880-34-4131 藤娘醸造元 藤娘酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

  

Posted by 佐野 吾郎 at 10:30TrackBack(0)高知県の酒蔵巡り

2010年10月28日

菊水|菊水酒造株式会社

新進気鋭酒蔵探しの旅。
記念すべき100件目の訪問蔵は、高知県安芸市の菊水酒造です。
2010年2月からスタートした全国酒蔵訪問の旅。8ヶ月めで100蔵達成です。
残り約1100蔵。頑張ります。

菊水|菊水酒造株式会社

所在地:高知県安芸市本町4丁目6ー25
銘柄:菊水
創業:法人化は昭和23年 江戸時代、酒造業を創業
杜氏:社員杜氏 土佐杜氏
訪問日:2010/10/28

代表銘柄
純米大吟醸 菊水
本格日本酒 龍馬
純米吟醸 深海酒

創業は江戸時代。
平成14年に菊水酒造株式会社に組織変更。
歴史は長いものの、考え方や蔵の中身は新しい高知の酒蔵、菊水酒造株式会社
菊水|菊水酒造株式会社

カーナビで蔵の近くまで来ても、この看板を目にする迄。この建物が酒蔵であるとは思っていませんでした。
菊水酒造2.jpg

菊水酒造は日本酒だけではなく、写真の焼酎、ワイン、梅酒等のリキュールなど幅広くアルコール飲料を造っている会社です。
菊水酒造3.jpg今回は春田和城さんにお話を伺いました。

高知というと宴会文化があり、男女を問わずとにかくお酒を沢山飲まれる県民性があります。

日本人は「人からおもてなしをされた際に、出された料理やお酒をを残すのは相手に失礼」という道徳がありますよね。
高知では、お客様が残すまで、「もう食べられない、もう飲めない、」と残すくらいまでお酒や料理を出さないと失礼、という道徳概念があるんです。
それ以外に、お座敷遊びの文化。
酒の先では目下の人が目上の人に酒を継ぎに行って、同じ杯で自分も1杯飲んで帰らなくては行けない、という献杯の文化もあります。

そのような土地柄という事から、先人から受け継いで来た辛口のすっと飲める酒。
地元の高知の方に愛される地元路線で酒を造られています。


菊水酒造4.jpg
玄関で記念撮影。
蔵の近くには岩崎 弥太郎氏の生家があります。弥太郎氏の銅像のポーズを真似てみました。
菊水酒造5.jpg
このサイトでは、菊水の販売は行なっていません。
商品の購入・お問い合せは下記電話番号へお問い合せ下さい。
TEL:0887-35-3501 菊水醸造元 菊水酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。

  

Posted by 佐野 吾郎 at 17:00TrackBack(0)高知県の酒蔵巡り

2010年10月28日

桂月 けいげつ|土佐酒造株式会社

新進気鋭酒蔵探しの旅。
99件目の訪問蔵は、根強いファンを持つ土佐の銘酒、桂月(けいげつ)です。

桂月 けいげつ|土佐酒造株式会社

所在地:高知県土佐郡土佐町田井418
銘柄:桂月けいげつ
創業:明治10年 4代目
杜氏:社員杜氏 土佐杜氏所属
仕込み水:軟水
訪問日:2010/10/27


男がいる。酒を考え続けて50余年。
空に高い土佐嶺北の岩清水を得て。
しとど人生の鄙びを酌む、銘酒 桂月
桂月 けいげつ|土佐酒造株式会社

高知の酒蔵巡りをしている最中、日本酒関係者だけではなく、様々な方から桂月 土佐酒造の話を聞かされていました。

その内容から、強い自己主張を持たれている自信家である方。個性が強く、そういった人間性が好きという方から熱狂的に支持されている蔵元。

果たしてどのような蔵元なのだろうか・・・。

桂月のホームページのトップの上記の方の写真が掲載されています。
私はてっきり上記の写真の方が現在の蔵元だと思い、蔵に向ったのですが・・・。




写真に笑顔で映っておられる男性が現在の桂月の蔵元、澤田 輝夫さんです。
蔵に行って、この方が出て来られたとき、ホッとしました。
桂月 土佐酒造9.jpgヒゲを蓄えられた写真の方は、先代の蔵元です。今の桂月の基礎を作った方です。
冒頭の文章「男がいる。酒を考え続けて50余年・・・・」は、かつてテレビCMをしていた時のコピーだそうです。
高知市内を走る路面電車の中に「桂月」の看板が貼られている電車を見かけました。



清酒 桂月を造る土佐酒造株式会社は、高知県の山間部、四国の水瓶と呼ばれる、さめうら湖の近くに存在します。

土佐は南国といわれますが、蔵のある場所は標高が高く、冬はマイナス3〜4度の日が続きます。
その為、高知県の酒蔵の中では酒が造りやすい環境に位置していると言えます。
桂月 土佐酒造1.jpg土佐鶴が巨人ファンと例えるなら桂月は阪神ファン。

地元に熱狂的なファンを持つ銘柄で「桂月だけが土佐の酒」と語られるくらい。


灘の大手はもちろん、土佐鶴でさえ入って来れない。
それだけ強い地元基盤を持つ地酒です。
桂月 土佐酒造2.jpg桂月が造る酒の大半は普通酒。
「吟醸酒は昨年1本仕込んだだけ」と語る蔵元。

桂月の酒造理念は地元の消費者の視線に立った酒造り。
その結果、造る酒は普通酒が大半を占めるようになったとの事。

全国新酒鑑評会には一切出品しないどころか、出品酒のような酒は造られていません。

その理由は、「桂月を飲むお客様が望んでいないお酒は造りたいと思いません。消費者の要望とは関係ない世界のコンクールで賞をいただく事より、桂月の飲むお客様から変わらずに美味しいと言っていただける方が自分にとって最高の勲章です。」と熱く語られました。

高知県には「桂月が良い」と語る熱心なファンが多い訳です。


桂月 土佐酒造3.jpg

写真は桂月の井戸水。
奥で蔵元が飲まれていますね。
桂月 土佐酒造4.jpg仕込み水は軟水で、試飲させていただきましたがとても綺麗な水でした。

「水と空気は東京には無い贅沢。」 蔵元はそう語ってくれました。



桂月という酒名は、高知県出身の詩人・文人「大町桂月」からいただいた物です。
蔵元は大町桂月を敬愛されており、桂月の作品、掛け軸等を多数コレクションされていて「桂月館」という展示館まで作られました。
桂月 土佐酒造5.jpgカップ酒が入館料代わりとなっています。


写真の赤ラベルが桂月の1級。
桂月 土佐酒造8.jpg
「青」ラベルは桂月の2級。
桂月 土佐酒造7.jpg蔵元は、「日本酒を縦で分類するのは止めて横に分類しましょうよ。」という話をされました。

縦の分類とは、日本酒は普通酒が一番下で、その上に本醸造があって、次に純米があって、その上に吟醸があって、という分類です。

純米酒が好き方は純米吟醸が高くて飲めないから仕方なく純米酒を飲んでいるのですか?
違うでしょう、今日はこの純米酒が飲みたい、と思うから飲むのですよね。
だったら並びは縦ではなく横が正しいのではないでしょうか?

普通酒も純米酒も純米大吟醸酒も、横並びであり、それぞれが自分が気に入った酒を選んで買われています。その種類に上下はいらないんじゃないですか。

という主張を蔵元はされていました。




最後に桂月館の中で記念撮影。
何と書かれているのか解りませんが桂月直筆の書の前で記念撮影です。
桂月 土佐酒造10.jpg商品の購入・質問は土佐酒造株式会社へお問い合せ下さい。
TEL:0887-82-0504 桂月醸造元 土佐酒造株式会社
ここで書かれているデーターは筆者が訪問した時点の情報となります。  

Posted by 佐野 吾郎 at 14:00TrackBack(0)高知県の酒蔵巡り